ココロの森

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2010.04.24
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11時~21時までひとつの演目ぶっとおし 、という 「通し狂言」 の長丁場。
今回も 紅ずきんさま とご一緒に鑑賞して参りました。

演目は 『妹背山婦女庭訓』 (いもせやまおんなていきん)
(※ パンフレットのあらすじは  こちら

この演目、たいそうツッコミどころ満載だと
しをんさん 文楽のトークショー 勘十郎さん&燕三さん と盛り上がっていたので
とぉ~~~っても楽しみにしてたんですが
期待どおり、否、期待以上のオモシロサでした (≧m≦*)


藤原鎌足と蘇我入鹿の因縁の対決を
無理矢理 江戸時代 に置き換えて綴られた物語であるところからして
「?」マークがたくさん点滅するのですが
最後の方になると、もう何もかもが ぶっ飛んで いて
シュールさ  (≧m≦*)


この突飛なあらすじを是非ともご紹介したいので
長くなりますが、午前・午後と、
日記を2日分にわけました ^^;)




<ネタバレあらすじ>
【午前の部】(初段~三段目)

美男で才覚もあり将来を嘱望されている久我之助(こがのすけ)と
美女と名高い雛鳥(ひなどり)姫は
奈良・春日野の道行きで すれ違いざま、一目で恋に落ちます
侍女の手引きで、あっというまに いちゃつく ふたり@@
そこへ雛鳥に横恋慕する荒くれ男が現れ、久我之助に
「親の仇の娘と恋仲になるとは何たる事。
 黙っていてやる代わりに雛鳥を俺によこせ」と無茶を言います。
驚くふたり。
親が仇同士ということは、恋仲であっても添う事は無理と悲嘆にくれる雛鳥姫。
なおも雛鳥にしつこくせまる男を次女が侍女が 機転の一撃 を食らわせ追い返します。
そこへ久我之助が仕える釆女(うねめ)が通りかかります。
藤原鎌足の娘で天皇の寵愛を受ける釆女は、
蘇我入鹿から命を狙われ姿を隠している父のもとへ自分も身を隠したい、とひとり逃げて来たのです。
案じる久我之助は、自身の落ち度となるのもいとわず釆女を逃がします。

一方、入鹿は天皇に謀反を起こし、天皇に近い藤原家とその家臣も追いつめます。
釆女を妃にしたい入鹿は、久我之助と雛鳥の恋仲を知り、
実は両家が結託して釆女をかくまっており、
蘇我一派を討とうとしているのだろうと邪推します。
違うというのなら、雛鳥を入内させ、久我之助は自分に屈服するよう
両家の親に命じます。応じないなら殺せと。
主君・鎌足への忠義と息子の命の狭間で悩む父と
一人娘の思い人を知り、困惑する母。

ひな祭り。
桜咲き誇る吉野川を挟んだ両家の庵で、運命の日が訪れます。

入鹿のもとへ入内せよと娘に命じる母。
雛鳥は泣いて嫌がりますが、
「お前が断れば、久我之助との恋仲を認める事になる。
 そうなれば久我之助は生きておられぬ」と諭され
泣く泣く入内を承知します。
母も内心泣きながら「それでこそ娘」と褒め、
その髪を宮中のものである「おすべらかし」に結いなおします。
が、それは建前。
「望まぬ結婚をするなら死んだ方がマシ」という娘の気持ちを察し、
死におもむくものへの髪に結い上げた母なのでした。

一方、久我之助の家では、もはや久我之助が自害するより道はありません。
早々に覚悟を決めている久我之助に対し、
自分よりよほど見込みのある自慢の息子の首をはねねばならない父は
最後まで躊躇します。
が、 久我之助は早々に腹に短剣をつきたてます
父が なんのかんのと介錯を躊躇い
せめて息のあるうち一目雛鳥にあわせたい、と
川向こうの雛鳥の庵の見える障子戸を開けようとすると
「いやいや、自分が死んだと知ったら雛鳥が自害するやもしれぬ。
 彼女には生きていて欲しい。
 自分が生きている証に桜の花の枝を川に投げて欲しい」という久我之助。
最期まで立派な息子に泣きながら同意し、吉野川に桜の枝を投げる父。
当初の約束で、息子や娘が無事なら桜の枝を、自害したら枯れ枝を投げ入れる、と
両家の父母は約束を交わしていたのです。

その桜を見て安心した雛鳥の母も桜の枝を投げ入れます。
入内しても娘はきっと自害すると察していた母は、娘に
これからおまえの首をはねると言います。
久我之助への思いをまっとうできることに感謝し、進んで母に首をはねられる雛鳥。
雛鳥が生きていると安心して障子をあけた久我之助の父は
その時はじめて雛鳥の死を知り、一方も久我之助の死を知ります。
せめて相手の子供だけは助かって欲しい、と願った両家の思いは届きませんでした。

せめて久我之助の息のあるうちに祝言を挙げさせてやろうと
雛鳥の母は、 ひな飾りの道具と娘の首を吉野川に流し
向こう岸に渡します。

ふたりが「かための盃」を交わした後、父は息子の首を討ちます。








・・・あらすじを見ただけでもアタマがくらくらしませんか?(笑)



目出たいのが目出たくないのか
湧かせたいのか引かせたいのか



おもなツッコミどころに 下線 を入れてみたのですが

まずふたりの いちゃつきぶり がねえ。。。
最初こそ、恥ずかしげに 吹き矢の筒で、糸電話みたいにこそこそ話してる んですが
あっという間に 扇子のかげでチュー ですよ
で、それを陰で見ていた男が
「俺も雛鳥と吹き矢筒でお話したい」 とダダをこね、
雛鳥が喋ると見せかけて侍女が筒に矢を入れて
筒を耳にあてがう男めがけて 「ふっ!」 びっくり
どう見ても 傷害罪 にもかかわらず
「まあまあ、女のやる事だから…」 って久我之助! 
アンタってひとは!!!


あらすじでは省いたのですが
この間に、 棺桶に入ってた蘇我入鹿が急に登場 したり
暗殺計画を「おぬしの腕試しだ」としらばっくれたり
そりゃあもう、ここもあそこも突っ込みどころばかり也。


で、本日のクライマックス
「妹山背山の段」

この日は、いつもは上手側にしか出ていない床が下手側にもあって
妹山の場面は下手側の大夫&三味線が、
背山の場面は上手側の大夫&三味線が、
それぞれ掛け合いながら語るのです。

文楽はいつも、人形の他にも見るところがたくさんあって
大夫さんの表情を見たり、字幕を見たり、
床本やパンフの人物相関図を見たりと目線が大忙しなのですが
この演目は更に下手にも目を配らねばならず、
おまけに筋書きがぶっとびすぎているので
2時間という長丁場の段 にもかかわらず、全く眠くなりませんでしたw


久我之助の切腹の場面は、早かったなあー。
文楽は、大夫の語りからもうかがえるとおり、かなりゆっくり話が進むんですが
この場面は、 障子が開いた途端に「ぐさっ」 びっくり
おいおい、それは早すぎだろ、と思っていると
久我之助の父まで
「まあまあ、そんなに急がずとも
俺の読経を最後まできいて・・・・」
って
アンタ、息子が腹に刀刺してんだよ!



そして問題の最後の場面。

生前、雛鳥がこの川を泳いで渡ろうとし、
それを久我之助が「泳ぎが達者な者でも難儀する急流だから」と諭す場面があるのですが
なのにその急流を、 ひな道具が無事対岸に流れ着く不思議  @@

そして

文字通り 「お輿入れ」 を遂げてしまう雛鳥母!


その首を受け取り、
かれこれ小一時間、腹を切り続けている久我之助 の目の前に
左右にぼんぼりを従えて供える久我之助父


(刀はどうした!)


そんな息子の首をはね、
祝言を挙げたばかりの 息子と娘の首を懐に啖呵を切る久我之助父!







こんなに思い合いながら
入鹿の手前、仲直りできぬ両家に心は傷むものの
この物語、
どこでどうして泣けばいいのやら
皆目見当付け難し、でした



あ。今回蓑助さんのあやつっていた雛鳥はたいそう可愛く、
後ろ髪引かれる様子の、あの 「ひねり具合」 が活きていました。
いつもながら、素晴らしい入魂の一幕でした。



( 【午後の部】へと続きます )





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最終更新日  2010.04.26 11:53:54
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