エルマ♪のバリバリ英語育児

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January 22, 2011
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最近、臨界期や感受性期について少し書いてきましたが、これはすなわち、幼児には、言語を習得するうえで特別な能力があるらしい、という議論なわけですが、それでは、その能力とはなんなのか、については、いろんな本に断片的に書かれてはいますが、正面から取り扱って結論を出しているものに出会ったことがありません。

これは、知の最先端ですし、相当難しい話を含むので、簡単には書きにくいのですが、誤解を恐れず簡略化すると、私は、次の二つが重要な特徴ではないかと思っています。

1つめは、幼児は、大量のセンテンスを音韻も含めてそのまま記憶できる、ということです。
大人は、記憶する際に、脳が勝手に分析を加えてしまい。余計なものははずしたり、論理的に並べ替えたりしながら頭に入れていきます。それが大人の発達した脳というわけですが、言語習得に関しては、実は重要な要素も勝手に省かれてしまうのです。
これに対して、幼児の記憶力は、小さいお子さんを持ったことのある方でしたら、舌を巻くほどだということをご存じだと思います。短い本だったら、1冊丸暗記してしまうことなど、訳ありません。昔、アメリカで、有名な大統領の演説を全部暗記している少女の話が話題になったことがありますが、演説は録音も聞けますし、すごいとは思いますが、あり得ない話ではないと思います。
私たちには、日本語の例文をたくさん暗記している、という認識はないかもしれませんが、実際には、「ケーキを食べる」はOK、「ケーキが食べる」はNG、でも、「ケーキが食べたい」はOK、ということは日本人であれば、頭の中で言ってみればわかります。でも、これを文法的に説明できる人はそんなにいないでしょうし、文法事項がわかるから答えがわかるわけではないと思います。その様子は、あたかも頭の中の検索機にかけているようです。頭の中に入っている正しい例文に一致または近似していれば、それは正しいと判断する、そんな感じではないでしょうか?
私は、この大量例文が幼児期に脳の中に蓄えられるのではないか、という仮説を持っています。

2つ目は、幼児のみが文法生成能力を持っている、ということです。
大人が外国語を学習する際は、たいてい文法から入りますが、子供には文法は教えません。それでも、完璧な文法を身につけてしまうのは、文法が生まれたときから人間の頭には備わっているからだ、という考え方があります。チョムスキーの生成文法理論です。その言語獲得装置の持つ規則を普遍文法と呼びます。世界にはたくさんの言語がありますが、およそヒトの言語であれば、この普遍文法にのっとった文法構造を持っているというのです。

生まれつき文法が備わっているといっても、一切の言語に触れなければ言語能力が育たないことは、臨界期のところで紹介したとおりです。でも、子供は、それほど完全な用例に触れなくても、自分から類推していって、その言語の完全な文法を身につけてしまう力があるのです。それは、おそらく、自然言語は普遍文法にのっとって作られているので、幼児は、自分が触れた言語の用例を元に普遍文法にアクセスして、その言語の文法を丸ごと手に入れることができるのではないかと思います。文法書に書かれている文法は、ごく一部に過ぎません。実際には、膨大な量の文法があるのです。それは、文法書から学ぶのは不可能です。大量の例文にあたって、身につけていくしかありません。大人でもそうだとは思うのですが、残念ながら大人には、例文を大量に暗記する能力は衰えていますし、頭に入れた例文から文法を導き出す能力が、ゼロとは思いませんが、子供に比べると著しく劣るのです。


これが、私がいろいろ本を読んで研究した結果の、幼児の言語能力の特徴のエッセンスです。これを基に考えれば、子供をバイリンガルにするために何が必要かを導くことができます。

子供が、文法を丸ごと獲得できるに十分な量の言語例に触れさせる、それも適切な時期に、ということです。

音韻に関しては、また、いろんな実験例を紹介してもよいですが、胎児期からすでに獲得が始まっていて、6ヶ月から12ヶ月の間に、その能力はなくなっていきます。つまり、妊娠後期から0歳6ヶ月までの間に、その言語の音を聞かせることが重要なのです。CDでもいいのかどうかはまだわかっていません。つまり、現段階では、生の声のほうがより確実です。

そして、それと同時に、英語なら英語の特徴的な文法事項を十分に含んださまざまな例文を幼児期に聞かせる必要があります。例文といっても、もちろん、文法書にあるような例文である必要はありません。日常会話で十分です。でも、たとえば、単語の羅列ではいけません。たとえ、イマージョン教育であっても、Apple、Bananaだけを繰り返していても、英語が話せるようになるわけではないことは容易に理解できると思います。この点、0歳児のために英語教師を雇っても、AppleやBananaやRed、Blueといった単語や本当に簡単なことしか話せない人がほとんどです。そして、10個や20個の単語を完全に覚えてから、次に進もうとします。0歳児は当然、10語の単語もマスターするのに何ヶ月かかりますし、そもそも無理かもしれません。そうではなくて、1000語から3000語の単語を使って、ちゃんとしたセンテンスで、いろんなことを話して欲しいのです。そうすれば、0歳から2歳の超言語摂取時期に、その言語の基礎となる単語と、文法規則を頭に入れてしまいます。そして、話し出したときには、その言語の基礎がそっくり頭に入っている、という状態になるのです。
通常の教材や英語教室も、この点が決定的に少なすぎるのです。絵本のCDもそれはそれで意味はあるのですが、あれはリーディングのための教材であって、あれだけで話せるようになるとはちょっと思えません。要するに情報が少なすぎるのです。ないよりはましだと思いますが。英語教室の英語も、単語を週に1回10個とか20個とかやって、あとは簡単なセンテンスと歌で終わり、とかではないですか? それでは、絶対量が少なすぎます。

でも、こんなことを言ってる人は、あまりいないですよね。もちろん、今の日本には、0歳児あるいは妊婦のためのそんなサービスも存在しません。私がこれを実行するためにどれだけの努力をしたか、お話すれば結構長いのですが、不完全ながらなんとか実行した結果、Lちゃんは、英語も日本語も普通に話すようになったのです。それでも、日本語で与えられるバラエティに比べたら、英語の量は絶対的に少ないと思っています。それをどう解消すればよいかを今でもものすごく悩んでいるのです。

皆さんも、バイリンガルを目指しているけどなかなかうまくいかない方は、与えている情報量が少なすぎるのではないかということを考えてみてください。大人の感覚で、少量ずつ、マスターしてから次の段階、という方法はよくありません。(私に言わせれば、大人にとってもこのやり方はよくないのですが。)いづれ詳しく書きたいと思いますが、「大量・高速・繰り返し」、これが学習の基本です。英語の全体像がみえてくるような大量の情報を与えてあげてください。











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最終更新日  January 22, 2011 07:03:56 PM
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