文春文庫 の作品ではありますが
新潮文庫の100冊
角川文庫 夏の100冊 10代のうちに読んでおきたいこの1冊
に入れたい作品です。
大人のミステリーというよりも 青少年向きの作品だろうと思います。
実際 我が家でも 高校一年生の息子のリクエストで
楽天ブックにて 購入しましたから。
特に 『数学やって何になるのぉ』 と叫んでいる中高生の皆さんに読んで欲しい
いくつかの東野作品を読んで感じていたことですが
彼は コナン・ドイル 派ですね、女性をあまりお好きではない様子。
この作品の中にも 数学教師が
この人も数学は苦手に違いないと思った。
というくだりが出てきますが
これは東野氏自身の
この作品に登場するヒロインのようなタイプの女性に感じる
苛立ちなんだろうなぁと思います。
それに比べ
男性には 優しいよねぇ![]()
この作品 学部や専攻が違うけれど 同級生3人 それも 男が3人登場 しますが
彼らに対しての作家の目線の優しいこと 甘いこと
それゆえ 最後のページに描かれた場面と台詞
『せめて、泣かせてやれ・・・・・』 が生きてくるわけですが
東野氏が 数学教師の出勤の風景を丁寧に描いていること
似たようなトリックの作品を以前読んだことがあることと
ヒロインも数学教師も私の嫌いなタイプの人間だということ
何より私自身が相手の思い込みを利用して 逆をつくことを考えるタイプの人間であること
以上の理由から この作品のトリックは 早い時期に読めちゃったぞ
東野さん文中で丁寧に証拠を提示してくれてるし推理しやすかった
読み進めば読み進むほど ヒロインへの嫌悪感が増してしまって
ちゃんと捕まれよぉ 罪は罪として償うんだぞッ って思った作品でした。
だってこのヒロイン 見てくれが良くて自分に美味しいもの食べさせてくれて
不自由のない生活をさせてくれる それだけを男に求めてるわけでしょ
周りの人間が自分に何をしてくれるかって それが彼女の思考する事の全て
『娘は宅配ピザが好物なの』って勝手に自分に言い訳して
人ひとり殺しておきながら
しゃぁしゃぁと男とイタリアンレストランでディナー
考えることは『あ~ こんなちゃんとした食事したの久しぶり』
そういう女を庇う男もそれに相応しい男で
自分の筋書き通りに 指示通りに 母と娘が動くのが楽しい嬉しい
学校の教師という彼の職業の設定は正しいよね。
で、彼も自分の求め欲しているもののために
無関係の人間をこの世から消しちゃう
誰も気にしないだろうからって決め付けて 道具として利用する
似たもの同士のお二人さんです。
そして思うのが
完璧であろうアリバイのトリックがあっけなく崩れていくきっかけになる
印刷会社の社長さんの登場というアクシデント。
もし、ヒロインがこの見てくれの良い、羽振りの良い、人のよさそうな工藤さんと再婚しても
きっと工藤さん 堕落していくだろうな。
ヒロイン どっちみち幸せにはなれないと思うよ
(私 工藤さんって そんなに良い人に思えないんですけど)
たぶん ヒロインは 駄メンズウォーカー ですわ
彼女って懲りない人だと思うもの
この作品の登場人物で哀れなのは
そんな母親に振り回される娘・美里ちゃんと湯川博士かなぁ![]()
最後のページまで 読者を飽きさせず 一気に読ませてしまうこの作品、
直木賞を受賞しただけのことはあると思うし
面白いよと薦めたい作品ではありますが
好きか嫌いかと問われれば 嫌いです
だって私は 白いドレスの女 のような悪女が好きだから
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