文豪のつぶやき

2005.07.28
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カテゴリ: 新撰組
小御所会議を境に岩倉、大久保らの奸智で幕府側は窮地に追いつめられてゆく。
蛤御門の変で罪を得ていた長州も、朝廷から許され、続々と京に入ってくる。
武力倒幕派の岩倉らとしては幕府に無理難題をふっかけなんとか戦争にもっていきたいと考えている。慶喜を激怒させたいのだ。
しかし慶喜はひたすら沈黙している。
かれの脳裏には足利尊氏や平将門のように朝廷に反逆する逆賊を逃れたいという臆病心があったか、あるいは坂本竜馬のように国家というものを考え、日本が内戦で外国の植民地になる事を防がねばならない、ということを考えていたかどうか。
今となってはわからない。ともかく慶喜はひたすら沈黙している。
が、慶喜の周辺はそうではない。
土佐の山内容堂のいうとおり、一部の佞人が幼い天子をたぶらかしていると思っている。朝廷とは名ばかりでその実態は、一部の公卿と薩長だと思っている。
会津藩、桑名藩、奥羽越諸藩がそうである。

慶喜は大阪城を拠点にして京から、会津藩、桑名藩など親幕府の主力を引き戻す。
新撰組も伏見鎮護という名目で伏見奉行所に移した。京から幕府派は一掃されたのである。いまや京は薩摩、そして罪を許された長州に占拠された。
伏見奉行所の前を京に向かって続々と上がっていく長州軍を黙ってみている新撰組。
数年前まで朝敵といわれた長州軍が、隊列を組んで行進する光景を隊士たちは歯噛みしてただ見過ごすしかない。
そんなさなか、新撰組局長近藤勇が狙撃される。
慶応三年12月18日夕、やったのは高台寺党。





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最終更新日  2005.07.29 04:48:50
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