友よ
友 よ
いかにいるいかにいる
友の仕事は自然なる緑と土を相手に
休むことなき日々なり
星消えぬ寒き朝に起きて香をかぎつ
ささやかな朝餉をしては仕事という
今日の充実した男の命に向かって旅立つ
君はまばらな一番列車の中で書を読みつ
人の動き多々なる頃には汗をながす
玉の汗を誠の汗を
生きる男の燃えた心の汗は美しい
したげられ不平不満の中でやる
仕事には汗は生ぜず
真摯な男の動きにこそ心の汗がでる
美しき美しき汗はぬぐうのが惜しいのだ
汗は宝だ 君は大きな力で土を掘る
君の働く姿には誠がある
仕事にかけた熱情がある
故郷をはなれ父母の老いを知る君の
遠き故郷を捨ててしまったごとき
君がふるまいよ
時には故郷を想え 時には心を癒せ
一日の主人につかえた純な心に喜びを抱く
日没がはじまるとまた君が世界ははじまる
なにも怖くはない死を恐れぬ君が行動は
奇異に思えども君は世の単なる珍しき人
と思えばなんでもない
鉄のように強い男を感ず
夜はまた語り書を読めし生涯人生探究の道を
ごく少ない書物の中で夜の世界に生きる勉学の日々よ
肉体と精神の充実 凡なる中の
努力せし姿こそ美しき
日本人の魂を呼び起こすがごとき君が行動は
この世であるからこそ価値あり
礼と徳を持ち合わせた磨きあげられた
大きな筋肉の五体から力を感ず男を感ず
そんな君の姿を見るときいま君を
男の中の男と呼びたい
真の男といいたい
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