文の文

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sarisari2060

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2007.01.21
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カテゴリ: エッセイ

東京キルトフェスティバル
東京ドームである。
もうこの混雑もなじみのものになった。
dome2

今年はお目当てがあった。
ヘキサゴンさんの作品に会いにいったのだ。
会って、また度肝を抜かれた。

17万を越える5ミリほどの六角形に布が
籠の編み目にデザインされて
点描画のように色が配置されて縫い合わされているのだ。

それがひとの手で為されたということに慄然とする。
「ずげえ」と唸る。

残念ながら撮影禁止なのでご紹介はできないが
NHKの番組でも取り上げられ、
出演したひとがみな感嘆の声をあげていた。

ドームの客席でその画像を見ながら
わたしはわがことのように誇らしくなってしまって
そんな自分に苦笑したりしていた。

実際その作品の前に立っていると
来るひと来るひとが、まず驚き目を点にする。

案内でピース数が17万枚を越えると知って
ため息をつく。

なかには
「ああ、知ってる、このひとすごいのよ。前にもみたわ」
というひともいる。

「いったいどんなひとなのかしら?会ってみたいわ」
というひともいた。

そこでわたしはちょっと自慢げに
「北海道のかたなんです」
と話し始める。

お会いしたときの気取らない印象や
北海道の雪の風景のことなど
思いつくままに話すとどのひとも
「あらー、そうなのー」
と聞き入るのだった。

なんだかヘキサゴンさんの広報係みたいなことを
勝手にやってしまって
申し訳なかったとも思うのだけれど
どのひともそのひととなりに
深い関心を抱いているのがよくわかって
なんだかうれしくなってしまって
調子に乗ってしまったのだった。

ヘキサゴンさんの作品のみならず
会場のすべてを見回して
ひとはりひとはりの積み重ねが生み出す
あたたかな結晶に頭を垂れて家路についた。






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Last updated  2007.01.22 00:28:50 コメント(4) | コメントを書く


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