文の文

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sarisari2060

sarisari2060

2011.03.27
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カテゴリ: エッセイ



ようやく送り出すことができた。
近くの集配センターまで、
届けてもらえるそうだ。
ありがたい。


友人には小型犬のペットがいて
避難して親戚宅に身を寄せていると
だんだん元気がなくなって
鳴かなくなっていたけれど
自宅にもどったら
ほっとしたみたいで
元気になって、
また鳴きだしたそうだ。

送ったペットフード、
気に入ってもらえるかな。


****

大きな地震があって
大きな津波が来て
当たり前の暮らしがひどく砕けた。

砕けただけでなく
目に見えない恐怖まで
忍び寄ってくる。


それでも
生きていく。

朝、起きて「おはよう」と言葉を交わし
顔を洗って、朝ご飯を食べる。
今日の予定やらなんやらを話して
いってきます、と出かけていく。

昨日と変わらない当たり前の暮らしが
あのとき、あの時刻に
ふつっと断ち切られてしまったけど
その続きを暮らしたい。

なくしたものこわれたものが多すぎて
うまく繋がらないかもしれないけど
それでも、その続きを暮らしたい。

そんな願いが叶いますように…。


****

こちらは花粉症の身で
昨日、一日中戸外にいたものだから
猛烈に反応してしまって
鼻がつまって、息苦しくてならない。

夕べ、眠ろうとして、鼻がつまり
口で息をしようとしても、うまく吸えない。
眠りに落ちそうな時にそうなる。
うすらぼんやりしているからよけいなのだろう。

最初は三回くらい吸って、
なんとか息ができていた。
その後、それが三回、四回、吸ってもだめで
苦しくて、もう死ぬかも、とか焦りながら
五回目でようやく息ができる。

また眠りかけたら
息がつまり
死にそうになって
はあはあはあ、と息をつく。

その息が出来ない感じは
幼い頃、舞鶴での海水浴で
波をかぶったときと同じだった。

ふっと
東北の海の冷たい水底に
そんな苦悶が沈んでいるようなきがして
ああ、ほんとうに
くるしかっただろうなと思う。

幾万のひとの帰り来ぬ魂。

癒える日は遠いかもしれないが
それでも
今日を生きていく。
当たり前の暮らしを
生きていこう。








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Last updated  2011.03.27 22:37:34
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