しいちゃんのアトリエ舞踏

しいちゃんのアトリエ舞踏

2019年01月15日
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​​​​​​​​とても小柄なキジトラ
※猫の写真は静岡県のネット里親公開募集から

​​1月15日しいちゃんのアトリエ舞踏578​​



破壊の時代​​​​


※ 歌舞伎座

​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​団十郎最中​

戦後長いこと静岡市の今の青葉公園通りの突き当りの常磐公園沿いに

団十郎最中を商うおばあさんの小さな店があった。

もとは写真館だったらしく、写真館と書かれた表の看板の文字ががほとんど剥げていた。

ドアーを開けて声をかけると、しばらくして奥から「ハーイ」と声がして

小柄なおばあさんが出て来た。一段上がった板張りの一部がカウンターになっている。

十個お願いしますと伝えるとハイハイとおばあさんはカウンターの中に

入ると、ゆっくりと団十郎の屋号成田屋の四角の型をした二枚の最中の皮に

餡を木
へらでびっしりと詰めると、二つを合わせる。

​​​うす暗い店先でのんびり待っていると、そのうち最中が出来上がり

箱に並べ紙で包んでくれた。いくら払ったか覚えてない。

当時、呉服町の私の家のむかえに、新月堂菓子店があり登呂遺跡の家の型の

登呂最中が人気だった。団十郎最中を特別食べたいわけではなかった。

ただ人気役者の最中を、おばあさんが一人で商っていることが気になった。

それからあまり買いにいかないうちに、いつのまにか最中は売らなくなった。

今朝新聞で市川海老蔵の団十郎襲名の記事を読んで思い出したのだった。

まだ20代の海老蔵がまだ新之助と呼ばれ、今の松禄が辰乃助、そして菊の助の

三人が次世代を担う期待の若手三の助と呼ばれ新橋演舞場に出演した。

私は友人とでかけて誰のファンになるか大騒ぎしたことがある。

私は地味な辰の助だったが、他の友人たちはそろって今の海老蔵の新乃助だった。

案の定新之助はたちまち大役を演じ海老蔵襲名、今の歌舞伎界を担う役者となった。

海老蔵襲名の源氏物語を名古屋の御園座の前列で観た時のことだ。

舞台を降りて通路を歩き客に目線を流すと、客席がざわめいた。

男の色気がむんむんとしていた。

父親の団十郎は顔も丸いが体も丸い。

海老蔵ははたして、この父親の子だろうかと疑問が今も消えない。

弁慶をやると今の幸四郎の父と団十郎とでは全然違う弁慶になった。

団十郎は東京で12月に忠臣蔵討ち入りを決める評定の場面で

大勢の中に混じり、地味な役で少し台詞を言うだけの舞台が最後となった。

そして五月京都の南座での公演の途中で休演、ほどなく亡くなった。

あの最中の団十郎は先々代だったのか、先代なのか今ではわからない。

日暮れの早い夕暮れは、忘れたことをらちもなく思いだしている。


破壊の時代
​​​

再び破壊の時代が来るのだろうか。

日本の80代の人間はみんな恐ろしいあの破壊の時代を体験している。

日本中で町が空襲で跡形もなく破壊された1945年、戦に散った500万人の兵士と市民

あれから75年が過ぎた。

あの戦争を体験すれば、あの飢餓を体験すれば

それからの平和がどれほどありがたかった事か。

じわじわときなくさい匂いが迫ってくる。

昔、東西の壁に分けられた東ベルリンに行った記憶がある。

厳しい検査をうけバスで東ベルリンに入った。突然通りは人通りも少なく森閑としていた。

破壊された建物の瓦礫をそのまま公園の小山にして、痩せた木が生えていた。

異空間から戻った西ベルリンも教会の残骸をそのままに、

となりにステンドグラスの美しいニューチャーチが建ち、

日曜日の朝はオペラ歌手と合唱団が出演する荘厳なミサがあった。

神父は声をあげてドイツ語で説教をした。

それはドイツ語を理解できない私には,怒っているように聞こえたのだが

何年か後に東西の壁は壊された。

どんな時も人は希望を失わず生きていくものだと思う。

84歳、ふと生き過ぎたかなと思う。





































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最終更新日  2019年01月29日 23時05分43秒
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