のりこ

2007/01/05
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
そもそも、彼と付き合い始めた理由は、「寂しかったから」なのかもしれない。
だけど、同時に「長くは続かないし、お互い本気にもならない」と思った。
彼がいつも「OKした理由」を聞いてくる。
だけど、今回は違った。
「だって、俺と付き合うまで好きな奴いたんだろ?」と。
「なんで好きな奴いるのに俺と付き合うことにしたの?」
「付き合い始めて1週間してお前から初めて聞いてビックリした」。
だから、「なんで?」と聞かれた。
正直、うまく答えられなかった。

それは彼と付き合うより出会うよりずっと前からの好きな人。
彼が聞いてくる。
「どういう奴なの?」
「どこに住んでんの?」
「出会いは?」
その彼のことを沢山話した。
一緒に遊んだことも、いろいろ与えてもらったことも、今でも時々連絡を取り合うことも、たくさん。
彼は「悪く言う気はないけど、そいつ…」って思いもかけないことを言われて、『会ったこともない奴に何がわかんの』って頭にきた。
だけど、次に彼が思うことを口にした一言で、涙が溢れてしまった。
「俺ね、思うんだけど……同じ男の目線で考えると、そいつ、のりのこと…」
と言いだした。

正直にいえば、その時だけでも好きだった人をとても恋しく思ってしまった。
今ならあの彼のところに行って想いを伝えられるかな、と思ってしまった。
「俺と付き合わないで、そいつのとこに行けば良かったのかもしれない。
俺が告白しなきゃ良かったってあの時からしばらく悩んだ。
だから、今のうちに別れてお前をその好きだった奴のもとに行かせようかっても本気で思った。

でもそれじゃ、『もうあきらめたから』って言うお前があまりにもかわいそすぎて…
だったら、お前がそいつと付き合うよりも、俺が一生かけてお前を幸せにしてやればいいんだ、って思った。
そう決めたから、今もこうしてお前と一緒にいる。
絶対、幸せにしてやるから。
一生俺についてこいよ」
そう言って真っすぐ見つめられて、抱きしめられた。
後に、
「お前の好きだった奴の話聞いてすげー嫉妬やいた。
だから、会ったこともないのに悪く言ったりして、みっともねぇな」
なんて少し小さくなりながら言う彼を、やっぱり大事にしなきゃって、思った。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2007/01/05 02:30:12 PM
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

キーワードサーチ

▼キーワード検索

コメント新着

乗らない騎手@ ちょっとは木馬隠せw あのー、三 角 木 馬が家にあるってどん…
ドライブ好き@ 風呂入るのメンドクサイ! <small> <a href="http://feti.findeath…
チリチリ@ 次は庭で全裸予定w <small> <a href="http://kuri.backblac…

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: