看護侍

看護侍

2003年10月31日
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[中国反日デモ]「過剰な民族感情に益はない」

 中国の西安で起きた反日デモは、二つのことを考えさせる。一つは、相手に対する理解不足が思いがけない騒動を招くということだ。もう一つは過剰な民族感情には、害はあっても益はないということである。

 発端は、西安の西北大学の文化祭で、三人の日本人留学生が演じた寸劇だ。三人はそれぞれ、「日本」「中国」「ハートマーク」の書かれた札をつけて、卑わいな格好で踊った。

 留学生たちは「日中友好の気持ちを示そうとしただけ」だった。だが、見ていた大学の教員や学生は、下品さが度を超しており、中国人を侮辱していると感じ踊りを中断させたという。

 中国人学生らは謝罪を求めて市内をデモし、寸劇とは無関係の二人の日本人留学生が殴られる事件も起きた。

 寸劇を演じた留学生らは、軽率だったと反省し、早期帰国することで、騒ぎそのものは、ほぼ沈静化したようだ。

 問題は、日本であれば、まゆをひそめるだけですんだかも知れないパフォーマンスが、なぜ、「日本人は帰れ」と叫ぶデモにまで発展したか、である。

 日本人留学生の側に、中国人が寸劇をどう受けとめるかに関して、思慮に欠けた点があったことは否定できない。

 しかし、寸劇への反発が、大規模なデモにまで発展したことには、強い違和感を覚える。



 共産党一党独裁体制の下で、中国は、国定の教科書によって、国家・党公認によるただ一つの歴史観を国民に浸透させている。ささいなとも言える寸劇をきっかけに民族感情が噴出した今回の集団デモの背景には、こうした「反日」教育の影響もある。

 過去四半世紀の著しい経済発展で中国は、自国に対する自信、さらには優越感さえ持つようになっている。アヘン戦争以降の屈辱的な近代史に由来する劣等感と、この優越感が混ざり、屈折した感情を生み出しているようだ。

 だが、「反日」教育によって醸成された反日感情は、日中関係を改善、発展させるうえで大きな障害となっている。

 日本が、日中交流に当たって、常識的かつ健全な配慮をすべきであるのは当然だ。だが、中国も「反日」的な民族感情の危うさを認識してもらいたい。

以上、11/3の読売新聞の社説です。
無断転載しましたが、大変感銘を受けました。
がんばれ、読売新聞。






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最終更新日  2003年11月04日 09時57分15秒


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