加藤浩子の La bella vita(美しき人生)

加藤浩子の La bella vita(美しき人生)

February 24, 2005
XML
カテゴリ: 日々雑感
 世田谷の真ん中から、田園都市線の終点近くに引っ越して、よかった、と思うことがひとつだけある。


 以前は小田急線の梅が丘(世田谷区)に住んでいたので、東京と神奈川の境を流れる多摩川を渡ることはめったになかった。ところが今は、田園都市線のかなりどんづまり(長津田)である。当然、多摩川を渡る。
 これが、いいんですねえ。
 田園都市線が渡るのは、多摩川のかなり下流だ。小田急線の通っているあたりより、川がひとまわり悠然としている。昼間でも夜でも、川を渡るときは窓の外の風景が一変する。ごちゃごちゃと続くビルや家並みが途切れ、ゆったりした空間がひろがる。夜など、川沿いの道路の街灯が白く光る列になって浮かび上がる。一瞬、大都市であることを忘れる。頭と心が解放されるのだ。
 電車のなかでは、たいてい本を読む。けれど多摩川にかかる橋を渡るときは、なるべく頭を上げて外を見る。流れと河原の織り成す広やかさは、深呼吸するように清々しい。

 このひろびろ感を味わえるのは、電車のなかだけではない。
 川べりの駅、二子玉川の駅前に建つ高島屋で、9階のレストランにいた時、半分くらい日よけで覆われた窓の外に目をやって驚いた。まるで夏の浜辺のような光景が、窓の下いっぱいに広がっていたのだ。
 日の光を浴びて濡れたように輝く砂浜、その先に銀色に広がる水。多摩川の河原だと、頭では分かっているのだが、目の前の光景は限りなく夏の海だった。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  February 24, 2005 05:32:17 PM
[日々雑感] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

キーワードサーチ

▼キーワード検索

カレンダー

プロフィール

CasaHIRO

CasaHIRO

フリーページ

バックナンバー

August , 2026

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: