加藤浩子の La bella vita(美しき人生)

加藤浩子の La bella vita(美しき人生)

June 18, 2005
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カテゴリ: 音楽
 「すごいよね、これ」

 何がすごいって、歌手の顔ぶれがすごいんである。フローレス、デッシー、クーラ、アラーニャ、ガザーレ、グエルフィ、グレギーナ・・・よくこれだけ集めたな、っていう感じ。同時期には、メトロポリタン歌劇場もスターをそろえて来日するし、何だかこの時期、欧米のオペラハウスはかなり寂しくなるんじゃないだろうか。

 で、できあがったパンフレットには、これら売り物の歌手の顔写真と紹介文がずらっと並んでいるのだが。
 途中で、何がなにやら分からなくなってしまった。
 意味不明の日本語のせいである。

 いろいろ形容したいのはわかる。とにかくすごい歌手!って広告しなきゃならないし。
 でもね、こういうのって、いかがなもんでしょうか。



 まあ、ひとりくらいならいいんです。でもこの調子で、13人分続くんですよ。

 こんなのもある。

 「若くして、・・・・ベルカント・オペラの最高峰にのぼりつめた天才、現代の奇跡、100年に一人の歴史的テノール。・・・」

 これって、「・・・のぼりつめた天才」まででいいんじゃないだろうか。

 「・・・純イタリア・ベルカントの美声と美貌に加え、歌唱表現の彫りの深さと卓越した演技力は、もはや全世界のソプラノの中でも比類がない。・・・」

 「比類がない」っていう形容詞が、やたら大盤振る舞いされているのも特徴である。「・・・オペラ史上に比類なき美貌とモデル顔負けのプロポーション」なんていうのもあった。マリア・カラスファンは怒るかも?

 まあ、この調子で13人紹介されると、印象が薄れてしまうのである。

 たしか谷崎潤一郎の「文書読本」だったと思うけれど、繰り返したり、大げさに表現することはかえって逆効果だ、というくだりがあった。まったく同感である。



 主催者のみなさま、この際、この公演の売りになっている「ポスト三大テノール」(アラーニャ、クーラ、フローレス)のキャッチコピーを募集する、なんていかが?当選者は公演にご招待!なんて。S券57000円だから、価値ありますよ?





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最終更新日  June 19, 2005 12:39:12 AM


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