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「碁盤斬り」
をシネコンのレイトショーで見てきました。
古典落語の 「柳田格之進」
をベースに、仇討ちを加えた時代劇です。元ネタは知りませんでした。
草彅が、淡々と、時に熱く、清廉潔白に生きる食い詰め浪人を演じていました。諦め、悲しみ、喜び、怒り…と感情の起伏を的確に表現していました。ただ、家賃を払えない食い詰め浪人の割に、衣服、暮らしぶりなどがきれいすぎて、現実味がありませんでした。後半、敵を探す旅に出てからはかなりリアルな外見になりましたが。
斎藤工演じる敵役はゲスの極みなのですが、彼がやると何となくいい人っぽく見えてしまいます。
囲碁の知識があれば、もっと深く感じることができたのかなと思います。殺陣で見せる作品ではないにしろ、型に沿って演じたようなそのシーンはちょっと物足りませんでした。
キョンキョン(小泉今日子)は老けました。
清廉潔白、実直で融通の効かない生き方しかできない人間、碁石のように物事に白黒はっきりつけてしまいがちな人間は、時に周囲を不幸にしてしまいます。人間は100%善で100%悪ではなく、それらが複雑に入り混じっているからです。だからと言って周りに流されてしまうことや巧妙に立ち回ること、忖度することが推奨されるわけではありません。結局は自分の生き方を貫くしかないのでしょう。そう思いました。
個人的評価。10点満点で7.5点。お勧めします。
還暦になって、シニア料金で鑑賞できるようになりました。うれしくもあり悲しくもあり。
碁盤斬り 柳田格之進異聞 (文春文庫) [ 加藤 正人 ]
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