Precious Precious

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2006.05.20
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カテゴリ: 化学のおもしろさ
 化学を担当していた年は、高校生の化学への興味関心を高めようとオレンジやグレープフルーツなどの柑橘類を使って、イベント的にいくつかの実験を行いました。その中で「柑橘類から実験でエッセンシャルオイルを取り出そう」というものをご紹介します。
 アロマオイルの中でも柑橘類のオイルは果皮をそのまま搾った「圧搾法」という方法で採取されているそうです。(よく皮を剥いたときに飛び散るのがまさにエッセンシャルオイルです)対して柑橘類以外のものは、植物を水を入れずに高温で加熱して蒸発したオイルを冷やして取り出す「水蒸気蒸留」という方法。今回は、柑橘類の果皮を水と一緒に加熱して蒸留させる「直接蒸留」というやり方で行いました。

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ガラス管を挿したゴム栓で蓋をし、加熱します。ガラス管の先には、出てきた水とオイルを受ける試験管を準備しておきます。フラスコから、気体になった水(水蒸気)とオイルが出てくるので、それを冷やして液体にするためにガラス管と試験管を水でひやしておきます。

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フラスコ内が沸騰してくると、気体になった水とオイルはガラス管を通じて冷やされながら試験管にとられます。2mlくらいずつ試験管にとります。2本目がオイルが一番多くて香りも強く、5本目になると苦みのある香りになってきます。

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2mlの水に浮かんでいるオレンジのオイルは、1滴にもならないほど少なくて・・・でも目ではっきりとオイルが見て取れます。写真ではお伝えしにくいので、水に青の色を着けました。上部ごくわずかな無色の部分がオイルです。



アロマテラピーについて記述した実験プリントより

「精油の正体は、炭素C、水素H、酸素Oがさまざまな組み合わせで結合した、 有機化合物 です。植物から取り出された精油は独自の成分を持っています。このため精油ごとに独特の香り、効果が生まれるのです。今回、柑橘系果物の果皮から取り出した精油には、共通して リモネン というオレンジ香の原因物質が含まれています。」

 アロマテラピーのグッズは気軽に手に入るようになり、関心がかなり集まっていることから、女子高生の興味を高めることができるだろうということで行いました。水と一緒に蒸留するので、どうしても得られるオイルは少量になってしまいますが、こんな簡単な実験装置でもオイルが採れるということと、「リモネン」という物質の構造式を紹介して授業ででてきた元素でできているということから、化学に対する嫌悪感が少し和らいだ印象を受けました。4、5種類の柑橘類を用意して好きなものを選ばせ、「実験が終わってプリントに感想まで書いたら、中身を食べてもいい」ってことにしました。食べ物で釣ってるわけです。オイルの収穫量・香りはグレープフルーツがダントツでした。

 わたし自身は「物質オタク・歴史好き」なのでアロマテラピーにも強い興味があり、検定の本やかなりマニアックな精油化学の本まで持っています。教員になれなかったら吉祥寺のアロマスクールに行ってセラピストになろうと思っていたのです。ただ純粋に心身の健康のために取り入れるところまでは行っておらず・・・上手に利用できたら冷えだの肩凝りだの緊張だの、いっぺんによくなりそうですよね。








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Last updated  2006.05.21 00:53:56
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