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2008.04.15
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テーマ: 大学入試(210)
カテゴリ: 勉強法
高校生や、高校生のお父様、お母様とお話ししていて、感じることがあります。

それは、必死に努力することによって、ハイレベルな学力がつき、東大・一橋大・東工大・京大のような難関大学にも合格できるはず、という勘違いをされている方が多いということです。
趣味も運動も読書も余計なことはさておいて、全ての時間を受験勉強に回すくらいでなければ、難関大学には合格できない、と、思われている方が多いのです。

ですが、茨城県のラグビーで有名な高校の生徒でしたが、高3の10月頃の時点で、花園を目指す(ラグビーは正月に全国大会があります)と言っていて、理科三類に合格した人がいました。
今、神宮球場で行われている東京六大学野球で、東大は、ハンカチ王子・斉藤投手の早稲田大学にコテンパンにぶちのめされてしまいましたが、この試合に登場した灘高校から理科三類に合格した投手は、高校3年の夏まで、野球をしていたそうです。

私の経験でも、東大のキャンパスを歩いていると、ショパンの名曲をサラサラと弾いてしまう人、理系なのに、高校のうちから社会学の本を読みふけっていた人、大道芸の達人、等々、高校の時に青春を謳歌していたような人が多いのです。

そういう学生は、もともと頭の構造が違うんだ、と、おっしゃる方もいますが、東大の学生だからと言っても、早稲田や慶應や明治や法政の学生とどこも違いません。
むしろ、早慶の学生の方が、知的な秀才が多いのではないでしょうか?
ですが、司法試験や国家公務員試験のような試験になると、東大の学生が強いのです。私は、日本にとってそれが良いことだとは思えないのですけれども、それが現実です。


短い時間に義務的な仕事をこなして、残りの時間は自分の好きなことに打ち込む、というタイプが多いのです。
東大理系の数学や理科の試験時間は150分もあるので、思考の忍耐力も必要なのですが、最も重要なのは「集中力」のような気がします。

東大の入試で闘うための「集中力」を磨くためには、生活時間の全てを受験勉強に注ぎ込む、という発想は、控えた方が良い、と、私は思います。
長い時間をかけて勉強するクセをつけてしまうと、どうしても、短時間に一気に実力を出し切ることができなくなってしまうのです。
難問題に当たったときに、次から次へと新しいアイデアをひねり出す、ということができなくなってしまうのです。

むしろ、勉強時間は1日に4時間と決めたら、その間に一気に目標を仕上げ、あとは、部活動でもスポーツでも演劇でも映画でも、自分の趣味に打ち込むことの方が、東大の受験対策になるのです。
むしろ、部活動や趣味や福祉ボランティア活動を通じて得られた異質な文化との出会いが、数学の難問で思いもかけないひらめきを生んだりするのです。

東大の数学の入試問題は、年によっては全く平凡な問題ばかり並ぶ年もありましたが、このところ、重厚な問題を揃えてきています。
高校の授業で得られた知識、あるいは、塾・予備校で教えてもらえるスーパー・テクニックなどを駆使しても、思いつけないような発想をする問題が、今年も出ています。

高校で甲子園を目指して投球練習に打ち込んでいたときに、同じフォームで少しずつ握りをずらしてみたら、どういう球が投げられるか、と、練習していた投手が、入試の会場で、さっぱり意味不明な問題を眺めつつ、そういやあ、投球練習のときにちょっとずつずらしてみるなんてやってみたなあ、と、思いながら、条件を少しずつ動かしてみると、問題のカラクリに気づいてしまう、というようなことがあるのです。
こうしたことは、必死の努力の結果でも、睡眠時間まで削って長時間勉強したことの成果でもありません。


そして、少子高齢化の日本をどうするのか、高齢者の医療問題をどう解決するのか、日本の科学技術をどう発展させてゆくのか、こういう難問題と真剣に取り組んでいく人材を養成するためには、スーパー・テクニックよりも、幅の広い発想法の方が重要になるのです。

もちろん、東大の入試問題でも、高校の全範囲から出題されます。
抜けのないように、しっかり勉強しておくことが必要不可欠なのは言うまでもないことです。
だからと言って、高校3年間を、受験一本に絞って、それ以外のことをやるのは時間のムダと考えてしまうのは、難関大学入試に限っては大きな間違いです。

短時間に一気に集中して成果を上げられるように勉強し、できる限り余暇の時間を作って、自分の趣味に合わせた活動をする、というのが、難関大学への早道なのです。

大学入試問題研究サイト





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最終更新日  2008.04.15 20:41:51
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