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2011.09.02
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カテゴリ: 読書
7月末に友人がくれた文庫本
今日やっと読み終えました。

2011/7/28いただきもの

その正体は…
土屋隆夫「影の告発」。

2011/9/2影の告発

友人は私以上に読書家。
昔からの付き合いで、彼女とは
「これ読んだ?」
「あれ面白かったよ」と
情報交換をしたり、読後感を語り合ったりしております。



「設定がちょっと古いけれど、面白いよ」と
勧めてくれた作家が土屋隆夫。
実は私、1作も読んだことが無い…。
それを聞いてプレゼントしてくれたというわけ。

あらすじは…
***
混雑する東京のデパート。
満員のエレベータが催し物会場のある階についた。
我先にと降りる乗客。
一人の中年男性だけが残された。
その男性は「あの女が…いた…」とつぶやくき倒れる。

毒物を注入されて毒殺されたのだ。
現場に残された一枚の名刺。
その名刺を落としたものこそ、犯人に違いない。
可能性がある人物は5人。
捜査が開始され、次々と容疑が晴れる中、

しかしその人物には完璧なアリバイがある。
怪しすぎるほどに完璧なアリバイが…
***

この小説は昭和37年5月から12月まで「宝石」に連載され、
昭和38年度の推理小説家協会賞を受賞しています。

友人が言うように、設定は確かに古い。

東京のデパートが修学旅行のコースに入っていて
修学旅行生は、デパートで軽い興奮状態になりながら
値札を見ては驚嘆し、お金も使わず帰って行く。
しかしデパート側はそれを邪険には扱えない。
なぜなら、彼らの何割かは集団就職で東京にやってきて
いずれはデパートのお客さんになってくれるから…というあたり
古いニュース映像を見るような気持ちになります。

が、人物関係や、アリバイ崩しの流れなどは
今読んでも充分面白いです。
冒頭に出てくる殺人の影には、
事故として片づけられた古い殺人事件があったり
一人の哀しい少女の自殺があったり…
かと思うと、殺人犯が自分のアリバイを守るために
第二の殺人を犯してしまったり…
飽きずに読み進められます。

文章の合間に挟まれる少女の独白が
最後に「ああ、そういうことだったの」とわかる手法も
面白かったです。
タイトル「影の告発」にもちゃんと意味がありますし。

何より文章が端正なのが好ましかったです。
現代ミステリ作家の中には、
アリバイや、突拍子もないトリックに凝るのに必死で
「文章自体がなっとらん!」と読んでいてイライラする方もおられますが
(偉そうにごめんなさいね、でもね、本当に腹立たしくなるのよ!
誰のことか…は伏せておきますがね)
この作品は立派な文学作品でもあると言えましょう。

ところで、土屋隆夫は江戸川乱歩賞の選者を勤めていた時期もあるんですね。
第31回江戸川乱歩賞のときに
トリックやストーリに難点があり、殺人動機の説得力が乏しいものの
将来性を買って東野圭吾の「放課後」を推したのが
土屋隆夫だったと、最近知りました。
尊敬しちゃう。

そうそう、この作品の冒頭で起こる殺人の手口が
「注射器のようなもので毒物を注入された」というのを読んだとき
東野圭吾の作品で私が一番好きな「眠りの森」を連想しました。
もしかして「影の告発」へのオマージュだったりして。

土屋隆夫「影の告発」
お勧め度は★★★★☆
星が一つ足りないのは、読み終わった後
何だか哀しくなってしまったから。
時代は、右肩上がりで、
垢ぬけないながら明るい未来に向かっている人々の陰に
悲しみを背負っていた こんな人たちもいたんだろうな…
切ない感じがする小説でした。


【追伸】
この本を読むのが遅れたのは、図書館で借りた
奥泉光「シューマンの指」に てこずったから。
散々苦しみながら読んで、ついに途中放棄しちゃいました。
私が最後まで読まないっていうのは、珍しいのですが。
ストーリーが発展するまでの音楽論のところで
どうにも先に進めなくなったのです。
多分、クラシック音楽がお好きな方には
とても興味深い小説であると思うのですが。


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最終更新日  2011.09.02 21:29:41 コメント(2) | コメントを書く


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