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2014.07.09
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カテゴリ: 読書
オンナ同士の約束よりも
男と男の約束のほうが真実味があるように感じるのは私の偏見?

しかもそれが、親父と息子の間で交わされたと聞けば
両者の堅い決意を感じます。
これは偏見というよりロマンよね。

世に溢れる「お弁当本」の中から、思わず選んでしまうタイトル。
うーむ、やられた。


【楽天ブックスならいつでも送料無料】【7/8 11:59まで!ポイント2倍】461個の弁当は、親父と息子の男の約束。 [ 渡辺俊美 ]


著者 渡辺俊美は1966年生まれの男性。
職業はミュージシャン(ギター、ヴォーカル、サウンドプロダクション担当)。

ミュージシャンの父は、学校だけがすべてではないとわかっていて、
息子が自分の道を見つけられるのなら、それでいいと思っていました。
しかし、息子は押しつけられたわけではなく、
自分から「学校へ行きたい」といい、翌年みごとに合格。
そして3年間休まず通って卒業することを約束してくれるのです。
その意気にこたえるべく、父は毎日お弁当を作りつづけると
目標を立てたのでした。

2011年4月11日、一番最初に作ったお弁当から
2014年1月30日、高校生活最後を締めくくるお弁当まで、
総数461個のなかから、いくつかのお弁当の写真が掲載されています。

最初のお弁当は、プラスチックのお弁当箱に

四角四面に詰められています。
ま、フツーのお弁当です。

しかしミュージシャンの父は凝り性なんですね。
お弁当箱がどんどん良いものになっていき、
見た目のきれいなおかずが、美しく盛りつけられるようになっていきます。

きっと息子君も毎日お弁当箱を開けるのが楽しみだったことでしょう。

職業柄、父親は週末ともなると全国各地のライブハウスに演奏しに行ったりします。
そんなとき、週明けのお弁当には地方の名産品がおかずとして登場。
ことばでしゃべらなくても、お弁当が「手紙」がわりになり
お弁当を食べた息子が「へー、福岡に行ってたんだ…」という具合。

もちろん体調が悪い日もあれば、
二日酔いの朝もある。
地方ライブから帰ったばかりで、フルスピードで作らなくてはならない時も。

それでも続けられたのは、お弁当慣れしていない父が
長続きするようにと自ら決めた3つのルールと
「お父さんのお弁当はおいしい」と言ってくれる息子のおかげ。

お弁当の写真だけでなく、
調理道具や地方のおいしいものの話など、
読み物としても面白いです。

そうそう。
大阪では紅ショウガ入りの玉子焼きや
紅ショウガのてんぷらに出会って驚いてはりました。
ふふふ。
紅ショウガのてんぷら、おいしいのよねぇ。
最近食べていないなァ。


新聞か雑誌でこの本の紹介文の最後に
「泣ける」と書かれているのを読みましたが
ずっと楽しく読んでいた私は
「いったいどこで泣くっていうのよ」と思っていました。

ところが…

2014年1月30日、最後のお弁当を見ていたら異変が。
目が、目がかすむ…。
知らない間に涙が出ていて、写真がぼやけていたのでした。
お涙ちょうだいな言葉はどこにも書いていないのに、
自分のお弁当の記憶がいろいろ蘇ってきまして。

たとえば中学一年生の時に、お弁当を家に忘れたことがあったんです。
我が家は丘の上にあり、中学校は隣の山の上。
母は当時飼っていたヨークシャテリアとともに歩いて丘を下り
山を登って来てくれたんです。
起伏のある行程に、お座敷犬のヨークシャテリアはへたってしまい
抱っこ抱っこ…

校舎の1階にあった教室で休み時間、ふっと窓の外を見たら
犬を抱いた母がニコニコ笑ってお弁当箱を掲げていたっけ。
クラスの皆が見ているし「茶々吉、甘えん坊やなァ」とからかわれ
冷たく追い払ったりしたけれど
母は当時体が弱かったのに、歩いて持ってきてくれたんだよねぇ。

そのほか、自分のお弁当だけでなく
友だちのお弁当にまつわるエピソードや
お昼休みのクラスの景色など、記憶の連鎖がとまらない。
本を閉じて、鼻チーン!



余談ですが、これらお弁当の写真はSNSで発信していたんですって。
それを見て「これを食べさせてあげてください」なんて
いただきものもあったそう。

そして毎日写真を撮りつづけた成果は歴然。
最後は料理の腕だけではなく、写真の腕も上がっていましたヨ。

ひと味違う「お弁当本」として
お勧め度は★★★★☆
です。



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最終更新日  2014.07.09 08:11:41
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