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2017,10、17
一昨日日曜日にMSK合唱Combinare演奏会を終えた。
外は例によってどしゃぶりの雨である。
僕が関わる演奏会、特に主催する会などは必ずと言っていいほどの確率で雨である。
本人が雨が大好きだから仕方ない。
そんな中、お客様は雨にも負けずたくさんご来場いただき、開場の随分前から入り口
には列ができ、一階は満席、二階もかなり入って来場率は高かった。
前日リハーサル、当日リハーサルと本番通りのプログラムでかなり厳しく練習したの
で、本番はとてもスムーズに進み、合唱団もオーケストラもとてもシャープなきりり
とした良い演奏を聴かせてくれ、大成功に終わった。
もちろんこれは舞台上の人間の感想でそう思うのであって、客席で観賞する者がどう
感じているかは分からない。
そこにはホールの音響の良し悪しも左右するし、初めて耳にする作品が、お客様にと
ってどう受け止められるかという、曲に馴染んだ関係者には分からなくなってしまっ
ている感覚の問題もそこにある。
まあでもそんなことを言い出すと切りがないので、とりあえず自分たちが良しとする
ものをお客様に提供するしかないのだ。

一部のカバレリア・ルスティカーナと、二部の森の歌の組み合わせもとてもよかった
のではないかと思っている。
そこには特に表面的な内容の繋がりはないのだが、それだからこそ押しつけがましく
なくよく合う。

前日リハーサルの時に指揮者の高谷氏と僕の間で下記のような会話があった。
「茶木さん、アンコールがないですね」
「そうですね、でも今からじゃどうすることもできないし、最後に我々二人で出て行って挨拶でもしますか、それとも森の歌から一曲何かやりますか、まあそんなの不細工だけど」
「いや、そんなことないですよ、やるとしたらやっぱり5番ですよね」
「そう、やるとすれば5番しかない」
「やるかやらないかは最高司令部として茶木さんが決めて下さい、やると言われれば僕がすべてお膳立てしますよ」
「え?僕が決定するの?分かりました、やりましょう」
ということでアンコールに森の歌5番(若者たちは前進する)が演奏されることとなった。
当日リハーサルが終わって、楽屋で、バスのデニス・ビシュニャ氏にそのアンコールの話をすると、彼は下記のように提案した。
「森の歌5番を客席の皆さんにも歌っていただきましょう」
高谷氏はそれを聞いて
「デニス、それは無理だろう、皆その曲は今日初めて聞くんだから」
「いや、お客様が歌えるところが一つだけある」
「え?どこ?」
「ヘイ!という合いの手だ」
それでマーチであるこの曲のオーケストラの間奏の最後に三回「ヘイ!」と声を張り
上げるところが作れるので、それをデニス氏の指導でお客様に何度か練習いただくこ
ととした。
デニス氏は「このヘイは平和のヘイだ」と言った。
我々が日本で口にする平板な口先だけの平和ではなく、彼の国ウクライナを取り巻く
問題に深く胸を痛めているからこそ出るヘイであった。
舞台入場寸前のデニス氏のアイデアで、高谷氏はオーケストラとの打ち合わせに右往
左往していたが、でも何だかおもしろいわくわくするアイデアに皆興奮していた。
舞台上でデニス氏のリードによりお客様との練習があり、高谷氏は振り出す前にオー
ケストラに向かて「テンポ早くするよ」と小声で言った。
コンサートマスターの女性が「えー!」と嘆きの声を上げたのが聞こえた。
この曲はただでさえ恐ろしく早いテンポなので、オケは大変なのだ。
猛スピードで曲は進み、客席からはデニス氏の指示で「ヘイ!」の掛け声がすごく元
気に会場に響き、オケは若干崩壊しかけながらも緊張感に溢れる演奏を繰り広げ、も
ちろん合唱団はのりのりでばっちり。
会場が一体となって会は終了した。

三年間鍼灸の学校に通い音楽活動を休止していたので、僕としても久しぶりの舞台に
帰ってきた懐かしい思いがした演奏会であった。






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最終更新日  2017.10.18 09:31:16
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