ちゃこ*SLP日記 

ちゃこ*SLP日記 

2007年03月11日
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カテゴリ: 言語病理学
先日リーディングプログラムの講習にいってまいりました。

なんてったって、英語の読み書きを教えるのは難しい。というか、わたしは読み書きのおしえかたをちゃんといろいろ知っていれば自分のセラピーの中にとりいれてもっと言語発達に役にたてられるだろうな、というレベルなんですが。

全国的に生徒100人につき17人は読み書きになにかしらの問題があるそうですが、学校のカリキュラムに入れられている読み書きの教え方ではついていけない生徒がいるんです。もちろんその17%の生徒全部が他の教え方で読み書きを覚えることができるかといえばそうでもない。生徒の習い方もそれぞれです。

そこで、いろいろある中の一つの方法が「スティーブンソン」。ランゲージスキルというタイトルがついているのでわたし達にもなにかできるか、ということでいってまいりました。

専門的なことはここでは書きませんが、わたしが学んできたこの「The Stevenson Language Skills Program」というのは連想記憶法をつかって読み書きのルールを生徒に覚えさせるプログラムなんですよ。(でも、機械的に読み書きをおしえるのではなくちゃんと「理解力」「言葉」「言語」を全体的に養成するようにもなっています。だからもっといい。)

連想記憶法といえば、日本で化学記号とか順列を覚えるのに、水素、ヘリウム、とか一つ一つ覚えないで、

「水兵、リーベ、僕の船。。。。。」

って習いませんでした? そうやって覚えたらうん十年たった今でも覚えています。(完璧にではないですけど)

そういう方法を巧みに使った読み書きの教え方なんです。



「アウ」という発音でも「OU」と「OW」のダブル母音の綴りがあります。

Mouse (マウス)と Cow (カウ)

本当に読み書きの問題がある生徒はこんがらがってしまうのです。そのまま覚えればいいという問題ではないのです。

二重母音「EA」も

「Eat」は「イー」がダブル母音発音ですが、「Break」は「エイ」の発音になりますからね。

じゃけんじゃね~よ! 英語ってサイテ~!

と生徒が叫びたくなるのもわかります。(あ、わたしが叫んでるんだった)

読み書きにはルールがちゃんとあり、そしてもちろんルール違反も(たくさん)あります。

それをどう生徒に教えるか。基本的なルールだけを教えて「じゃぁ、これはルールに当てはまらないけどなぜ?」と生徒が質問したときに「それは例外だからそのまま覚えるように」なんて言っていては生徒は学んでくれません。

そこで、このスティーブンソンがそれを答えてくれるんです。覚え方を教えてくれるんです。そして教え方を教えてくれるんです。それも楽しく。ルールとルール違反の覚え方を教えてくれるんです。実際に講習に参加した大人がやってみましたが、これなら楽しく覚えられる!と確信しました。

さっそくサプリメントプログラムとして学校で使ってみたいと思いました。



ちなみに、もっと興味がある人はわたしの一つ前の日記に戻り、その日記のコメント欄でのじゃすみん茶さんとわたしのやり取りを読んでください。(笑)

サイトのアドレスもつけてあります。質問があればそこの800ナンバーに電話をするとビルさんという方が丁寧に答えてくれるそうです。

また同じこと書くの面倒なんで。ひひひひひひひ。






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最終更新日  2007年03月12日 01時04分50秒
コメント(16) | コメントを書く
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あら~♪  
タイガー&乙姫♪ さん
これはまた実に興味深いプログラムですね。
日本でも授業の中にちょこっとこういうものを織り交ぜて行けば、もっとラクに学習出来る子が増えるだろ~なぁ…。
ついでに日本語の漢字の音読み・訓読み・例外的な読み方の違いなんかにも応用出来ると良いですな。
さて、一つ前の日記コメント読んで来ますわ~♪♪♪ (2007年03月12日 03時22分55秒)

これはおもしろい!!!  
この方法でできるようになる子がひとりでも増えるといいですね!さきほどスティーブンソンさんのサイトをちらっと覗いてきましたが、俄然興味を持ってしまいました。あとでじっくり読んでみようと思います。息子もちょっと読み書きに障害がありますのでね。普通の学校に行けない子ですが、どうしてもバカだとは思えない部分がありますのでね。読んだからといって奇跡が起きて息子が突然できるようになるとは思えませんが、とても興味深いサイトです。ご紹介下さってありがとうございました。

ドイツ語では読み書き障害はLegasthenieとかDyslexieとか言いますが、英語ではdyslexiaという言葉は見つかったのですが、Legasthenieに似た言葉はありますか。 (2007年03月12日 07時04分50秒)

Re:あら~♪(03/11)  
ちゃこ*SLP  さん
タイガー&乙姫♪さん
>これはまた実に興味深いプログラムですね。
>日本でも授業の中にちょこっとこういうものを織り交ぜて行けば、もっとラクに学習出来る子が増えるだろ~なぁ…。
>ついでに日本語の漢字の音読み・訓読み・例外的な読み方の違いなんかにも応用出来ると良いですな。
>さて、一つ前の日記コメント読んで来ますわ~♪♪♪
-----
2日間かけての講習会だったんですが、すごく面白くて苦痛じゃなかったです。(笑)ライセンス維持のための講習会出席ですが、でもこれを選んですごくよかったです。こういう記憶法をつかった学習は非常に効果的というのはリサーチでも証明されていますからね。子供には楽しく学んでもらいたいし、そして学習したことを次の学習に役立ててもらいたいですね。日本にも楽しく教える先生いましたが、そうやって学んだことは今でも覚えてますモンね。 (2007年03月12日 08時05分07秒)

Re:これはおもしろい!!!(03/11)  
ちゃこ*SLP  さん
ドイツのAkkochanさん
面白いんですよ。目からうろこだったですね。なんで早くこのプログラムを知らなかったのかなぁ。ぜったいこの方法で読み書きが上達する生徒はいるはずですから。全部とまではいかないでもね。
子供の学び方はいろいろですからね。教え方にたくさんのオプションがあればどれだけ救える生徒がいることか。残念なことに学校というのは一つの方法ですべての生徒を学習させようとさせるので、それに追いつけない生徒は損をしていることになります。(スティーブンソンは右脳を使った学習法なんです。普通の教え方は左脳用の教育なんじゃないかな)でも、生徒もたくさんいますから、生徒一人一人のレベルにきっちり合わせるのは難しいというのもあります。それにね、リーディングのプログラムにしろなんでも派閥問題があるんですよ。スティーブンソンは左脳人間からしたら慣れるまでに非常に違和感を感じるそうですよ。(笑)だから他のリーディングプログラムを推奨している派はこういうアプローチに交換を持たない人もいるそうです。でも、どっちが優先であるべきなんだ、派閥か、子供か!ってね。

Legasthenie はわかりませんね。旦那はドイツ語をしゃべりますが(会話だけでなくアカデミックのレベルも)、その言葉は聴いたことがないのでそれに対応した英語訳はわからないとのこと。
読み書き教育分野はまだわたしは未熟者なんでそっちに関係した単語は知らないものがたくさんあるので。
(2007年03月12日 08時19分17秒)

Re[1]:これはおもしろい!!!(03/11)  
ちゃこ*SLPさん

ご主人にまで聞いていただいてありがとうございました。Legasthenieはドイツでも知らない人が多いです。わたしはたまたま親しい友人の子供ががそうだったものですから、その言葉に出会いました。
知人に聞きましたら、ラテン語のlegere(読む)とastheniaの二語からできた言葉だそうです。こんな言葉を知っていても大して役に立つとも思えませんが、一応お知らせまで。 (2007年03月12日 09時45分47秒)

ほほぅ。  
おず さん
以前Phonicというのをコピーしてもらって聞いていましたが、Audiologyサイドとしても、こういうものは興味深いですよね~。また成果を教えてください。 (2007年03月12日 12時32分22秒)

おおお!  
なるほど。
そのプログラム、日本の中高校の英語のセンセイにも勉強して欲しいです。
てか私に英語を教えて欲しい。 (2007年03月12日 13時32分11秒)

これ、面白い!  
sparkle  さん
国語は何処の国でもきっと苦労する人は苦労するんでしょうね。私は幸い、大好きだったから良かったけれど、TESLなんかの場合、教える時に苦労します。子供相手ではないから、何処までこれ使えるのかな?なんて思ってHP見たけれど、中々面白そうだし、第二国語として英語を学ぶなら良いかもねって感じ。思わずビルに電話してお話しようかと思ったわん♪いや、真面目に本の注文を考えてます。 (2007年03月12日 16時26分27秒)

は~~  
ぶみんSLP  さん
へぇ~へぇ~へぇ~~!
それはなかなかよさそうじゃありませんか。
今度ググってみてみよう。
でもそのプログラム自体はきっとお金払わないと
だめなんですよね??? (2007年03月12日 20時49分03秒)

Re:英語ってアメリカ人生徒にだって難しいんだよ。。(03/11)  
猫オンナ。  さん
そのルール以内とルール違反な英語に、はじめて英語を習い始めた12歳ぐらいのときに悩まされました。(涙)
ローマ字の読み方がど~しても邪魔になって、英語っていう「ルール違反な綴りが沢山ある」言語になじめませんでした。

でもね、ちゃこ先生が言ってるこんなシステムとかをちょっと英語の先生が知ってたら、私たち生徒もスムーズに英語を受け入れられたかもしれません。 (2007年03月13日 03時08分57秒)

Re[2]:これはおもしろい!!!(03/11)  
ちゃこ*SLP  さん
ドイツのAkkochanさん
>ちゃこ*SLPさん

>ご主人にまで聞いていただいてありがとうございました。Legasthenieはドイツでも知らない人が多いです。わたしはたまたま親しい友人の子供ががそうだったものですから、その言葉に出会いました。
>知人に聞きましたら、ラテン語のlegere(読む)とastheniaの二語からできた言葉だそうです。こんな言葉を知っていても大して役に立つとも思えませんが、一応お知らせまで。
-----
なるほどぉ。読みの問題って、ディスレキシア以外なんかあったかなぁ。。。ディスグラフィアというのがありますが、あれは書きの問題だったような。。。 (2007年03月13日 08時05分14秒)

Re:ほほぅ。(03/11)  
ちゃこ*SLP  さん
おずさん
>以前Phonicというのをコピーしてもらって聞いていましたが、Audiologyサイドとしても、こういうものは興味深いですよね~。また成果を教えてください。
-----
そうそう、このプログラムも、「エイ、アップル、ア」(きたないアね)、「エイ エイコーン、エイ」、とかいって教えてますよ。
やっぱりフォニックスは大切ですね。だいたいアルファベットのそのままの読み(エイビーシーディー)は読み書きには役立たないですから。そしてフォネティっクアウェアネスも大事。英語の読み書きプログラムを習って、いろいろな学習ステップを細かく習ったら自分でよく英語ここまで学べたよなぁ、とつくづく思いましたよ。だって、日本の英語教育ではフォニックスやらなかったよね??今はどうかわからないけど。 (2007年03月13日 08時11分41秒)

Re:おおお!(03/11)  
ちゃこ*SLP  さん
NAMUNYAKさん
>なるほど。
>そのプログラム、日本の中高校の英語のセンセイにも勉強して欲しいです。
>てか私に英語を教えて欲しい。
-----
あはは、どうでしょうね。日本人英語教師用にプログラムをちょこっと書き換えればもしかして大金持ちになるかもしれない?! 
日本人が日本人にたいしてこのプログラムを使うとどうなるんだろう?きになるところです。 (2007年03月13日 08時16分04秒)

Re:これ、面白い!(03/11)  
ちゃこ*SLP  さん
sparkleさん
>国語は何処の国でもきっと苦労する人は苦労するんでしょうね。私は幸い、大好きだったから良かったけれど、TESLなんかの場合、教える時に苦労します。子供相手ではないから、何処までこれ使えるのかな?なんて思ってHP見たけれど、中々面白そうだし、第二国語として英語を学ぶなら良いかもねって感じ。思わずビルに電話してお話しようかと思ったわん♪いや、真面目に本の注文を考えてます。
-----
絵は幼稚にみえるかもしれないけど、でも教え方はすごく有効です。実際、文盲の大人もこのプログラムを使っているところもありますから。でも、日本人はTOEICとか受験の試験勉強のために英語を勉強してる傾向があるし、英会話を習いたいという傾向もおおくて、こういうプログラムはうけないんじゃないかしら??
幼児英語教育とかにはうけるかもね。どうなんでしょ? (2007年03月13日 08時35分43秒)

Re:は~~(03/11)  
ちゃこ*SLP  さん
ぶみんSLPさん
>へぇ~へぇ~へぇ~~!
>それはなかなかよさそうじゃありませんか。
>今度ググってみてみよう。
>でもそのプログラム自体はきっとお金払わないと
>だめなんですよね???
-----
一つ前の日記のレス内にサイトのアドレスつけといたよ。ググルより簡単かも。
このプログラムは有料です。一レベルのスターターキットは$75で、3レベルあります。それと他のサプリメントの教材もいろいろあるけど値段はまじで安い! 有名なのはSLPが開発したウィルソンとか他にはオートンとかのリーディングプログラムがあるけど、このスティーブンソンはおもしろいよ! (2007年03月13日 08時38分46秒)

Re[1]:英語ってアメリカ人生徒にだって難しいんだよ。。(03/11)  
ちゃこ*SLP  さん
猫オンナ。さん
>そのルール以内とルール違反な英語に、はじめて英語を習い始めた12歳ぐらいのときに悩まされました。(涙)
>ローマ字の読み方がど~しても邪魔になって、英語っていう「ルール違反な綴りが沢山ある」言語になじめませんでした。

>でもね、ちゃこ先生が言ってるこんなシステムとかをちょっと英語の先生が知ってたら、私たち生徒もスムーズに英語を受け入れられたかもしれません。
-----
英語ってむずかしいよねぇ。わたしなんて今でもスパゲッティってまともにつづれないもん。(爆)下痢のダイアリアも難しいよね。
アメリカ人だってわたしに聞いてくるぐらいだし。
なんでもこういう楽しい記憶法をつかえばよく覚えてるもんね。
わたしはもっと歴史と地理の教育にそういう記憶法を使って教えてほしかったなぁ。年代だけは連想記憶法使ってたけど、もっと他の情報を取り入れて欲しかったな。いい国作ろう鎌倉幕府。 (2007年03月13日 08時49分25秒)

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