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あわててとりあえず詰め込んだ
のみこめなかった パンのくず
いつになく疲れる出来事のいくつかと
泣きそうでこぼれないように
そっと押し込んだ 嬉しかった出来事
無造作に放りなげたままの
くたびれた通勤バッグ
「なんか、元気ないですけど、大丈夫ですか」
これは白百合のような後輩がかけてくれた「おはよう」
「これから桜吹雪みせるところだろ、くさるな」
これは定年リーチをかけた現場のおっちゃん 帰りがけに駐車場で
励ましてもらってばっかりやん ![]()
家の中にこもってばかりいて気がつくのが遅れてしまった
家の前に植えてあるアジサイが きゅうに色付きはじめて
幼い日の母との出来事を あざやか思い出させる。
アジサイは学名を「Hydrangea」。 水の容器といった意味があるらしい。
生前、母がとても好きだった花である。
小学生の頃
「夏やすみの宿題の押し花にしてみたらいいんじゃないの」
頭の良くないママの一言
で、
でっかいアジサイを押し花に
「夏休み」
スケッチブックのなかのアジサイ
モスグリーンのカビだらけ
新しいスケッチブックも 押し花の宿題も だめになって
涙にくれた「夏やすみ」
色付きはじめたアジサイに ちょっと話しかけてみる
ママ
押し花は無理やって