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40才の高齢出産体験記
出産その時-1
9月に入り、ぐんと今年の極暑が遠のいた頃だった。
出産予定日を過ぎて4日目の午後14:33分。
手術台の上で元気な産声を聞いた。
その声を指して執刀医が「聞こえますか?」という。
酸素マスク越しにうなずいた。
「(羊水を)飲んでますけど大丈夫です」
遠くでもうひとりのドクターの声がした。
産まれたんだ。生きて産まれたんだ。
間もなく助産師に抱かれた赤ちゃんが、私の
左肩近くまでつれてこられた。すぐに触れて
みたかったが両手を手術台に固定されて
いるので手が動かせない。
「おちんちん見えますか?」
と尋ねられ、何度もうなずいた。
本当は見えなかった。でも嬉しそうに尋ねる
助産師の声に無事産まれた事を確信し
ただただ安堵してうなずいていた。
出産の日の朝、いわゆるお印があった。
前の晩から、生理痛のような鈍痛を感じていたので
そろそろだろうとは予感していたが、早朝5時に
トイレでお印を目にした時には、いよいよ目の前に
そびえ立った未知の世界に少し緊張した。
お印がきました、と産院に電話をする。
痛みの感覚が10分以内になったら再度電話する
ように言われ、事前に渡された当院の妊娠出産
マニュアル本を思い出す。そういえば表紙に
「熟読するように」と書いてあったのにほとんど目
を通していなかった。
産院に電話をして4時間が経過した朝9時。
陣痛の間隔も去ることながら、痛みが増してきて不安
になり再度産院に電話をすると、「すぐ来てください」とのこと。
「おうよ」とばかりに入院準備一式の紙袋と共に、相棒の運転で病院へ。
予期していた相棒の愛車の揺れが思いのほか厳しい。
相棒がどんなに細心の注意を図っても、このカスタム車は大いに揺れる。
それが面白いのだと相棒は力説する。
諦め覚悟はしていたが、病院までの距離が何倍にも感じ、脳裏では
映画ベイビートークの冒頭の一場面(ジョントラボルタが妊婦を乗せ
運転するタクシーが病院まで暴走するシーン)が何度もリプレイされていた。
産院に到着。
まずは受付で名前を告げる。
聞いております待ってましたよ、とばかりに受付嬢がガテンする。
ではすぐに診察室か、はたまた陣痛室か、と思いきや
「そちらのソファーでお掛けになってお待ちください」
という。お掛けになって待てる状態に見えたんかちょっとお嬢さん、
と肩を掴みかかりそうになるのをグッとこらえて、言われた通り待合のソファーへ。
とてもじゃないけど痛くて座れない。ソファーにつかまり
身体を「つ」の字にしたまま立っている私をまわりの
妊婦さんが恐怖の眼差しで見つめるその視線が痛い。
5分ほど経っただろうか、やっと名前が呼ばれ診察室へ。
担当のドクターが休日の為、他のドクターに委ねる事となった。
内診で子宮口がまだ1cmだと云う。
NST(ノンストレステスト)の結果をみても、まだまだ
陣痛とはいえない、と云う。
「入院しても構わないし帰宅されても構いませんよ。」
と打診され、帰宅の希望を口にすると
「明日の朝まで様子をみましょう」
といわれた。そんなに待つのか???NSTの数字では
これっぽっちの痛みかもしれんが、この痛みで明日の
朝までは洒落にならんよ、と1秒の間に心でつぶやいた
が同時に目の前が真っ白になり、口が勝手に
「はい、わかりました」と動いていた。
診察室を出て相棒に診断を報告する。
彼が清算を済ませてくれている間、近くのソファーにひざまづき
必死に痛みに耐えていた。
明日まで待つ、という心の負担からか痛みがドンドンきつく
なるような気がした。
しかし、今日入院しても明日の朝まで様子を見るのなら
自宅で待機した方がいい、と判断した私は、とにかく
この痛みに耐え自宅へ帰る事を考えていた。
しかし、苦痛の中の移動は、リムジンでもきついかと思われるのに、
あの愛車だ。あの揺れに耐える自信がなかった。
更に、これが陣痛でないとしたら、本物の陣痛の痛みの
中、またあの愛車に乗って産院に来る自信など到底なく
それが思案のネックだった。
帰宅・移動・愛車・・・何度も頭の中でシミュレーションする。
帰れない。けど帰らなきゃ。だって陣痛じゃないんだから。
ソファーでうずくまって10分ほど経っただろうか、その間
白衣を着た天使が何人か横を通り過ぎたが、誰ひとりとして
私に声をかける人はいない。きっとノミ・ダニで羽が抜け落ちた
天使だったのだと思う。そんな中、ひとり本物の天使が舞い降りた。
「大丈夫ですか?」
「ええ、はい、ちょっと」
この微妙なニュアンスの発言が精一杯。
あとは相棒が説明していた。
「では陣痛室で待ってましょう。痛みが治まったら帰宅されて
もいいですし」
きびきびした中に安心と安らぎを与えるこの天使の言葉に
ふたつ返事で飛びついて、やっと陣痛室とやらに通された。
「ありがとうございます。救われました。助かった・・・。」
何度も何度も口にした。心底そう思った。助かった・・・、と。
この出来事が後に運命を二分する重要な導きになるという事は
産後間もなく知るのである。
エレベーターに乗り陣痛室に入る頃には、私は相棒に
しっかりと支えられないと歩けない状態になっていた。
陣痛室は12畳程の機能的且つ快適な空間だった。
直系1mくらいのゴム風船のようなボールとソファーに
多様性クッション、ポータルプロが用意されており、
天使がボールにまたがって「ほら、こうやると楽になる人が多いんですよ」
とレクチャーしてくれたが、私はその場にへたり込む
だけで精一杯だった。安心した。これでいつどうなっても
構わない。「ありがとう。助かった・・・」何度も口にした。
私が少し落ち着いたのを待って相棒が仕事に戻る。
天使も退室すると、今度は担当の助産師が様子をみにきた。
すぐに内診すると子宮口は1cmより広くなっているという。
つい20分程前に受診した時より開いているらしいのだ。
私が思うより進行速度は速いらしい。間もなくして3cmに、
1時間後には子宮口は3.5cmまで開いていた。
「とても順調に進んでますよー」
にこやかに経過を告げられる。順調という言葉に自信と勇気が
沸いてきた。アロマバスを勧められたが、まだそこまで落ち着いて
はいない。お昼時になりランチが出されても、とても口にできない具合である。
それでも、これから始まるであろう長期戦に備えて少しでも食べて
おこうとキウィフルーツとごはんをひとくち飲み込んだ。
だが、それから1時間程経過した頃だったろうか。
担当の助産師に「NST(ノンストレステスト)を計ってみましょう」
と分娩室で装置をつけられた時から事態は急変した。
急にスタッフが増え、ざわざわし始めたかと思うと
午前中診察にあたったドクターが現れた。
助産師が「4cmです」というとドクターも子宮口を
内診し「うむ」とうなずき、私を覗き込むと
「赤ちゃんが少し弱ってきてるようなので切りましょう」
と告げた。当初から帝王切開の可能性については50%
と聞いていたし、陣痛が大きくなりこの辛さにもう耐え
なくてもいいのだという気持ちから動揺も抵抗もなかった。
「はい」と声には出さずにうなずいた。
当たり前だが驚いた事にすぐに助産士が手術同意書を
横たわった私の目の前に差出し申し訳なさそうに
「サインいただけますか」
とペンを渡した。まるでハリウッドスターのような
日本語の署名をして、いよいよ手術か、早くしてくれ、と
痛みに耐えていた。
激しく襲ってくる陣痛の合間に、丸めた背中に麻酔を注射される。
「冷たいの感じますか?」
ドクターがお腹に金属のような感触のものをペタペタ置いている
のがわかる。
「はい、わかります」
麻酔がちゃんと効いてからメスを入れるんだろうな。
じゃないと、じゃないと怖いんですけど。
数十秒後、お腹を縦にメスが入る感覚がわずかに伝わってきた。
上半身が何度も揺さぶられるほど、お腹の中から何かを
引っ張られているのがわかる。
産声を聞いたのは、それから間もなくの事だった。
産まれたのだ。
無事産まれたのだ。
帝王切開だろうが何だろうがなんでもいい。
とにかく生きていて、そうして会えただけで幸せだった。
幸せな時に嫌なものを見ても聞いても、全てがオブラート
に包まれているかのようにぼんやりと霞むものだと思う。
この時もそうだった。
縫合を終え、緊急の手術にわさわさしていた
室内も落ち着きを取り戻し、人もまばらになった時
手術台の横で助産師達の声をひそめた会話が聞こえた。
「・・・・があと少し遅かったら怖かったですねー」
視界に入ったその助産士の顔が本当に間一髪を
物語る形相だったのが怖かった。
何かが危なかった。
でもこの時はまだその状況をのみこめないでいた。
【出産その時-2へつづく】
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