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8月7日・8日と、立場川の源流を詰めに行きました。
八ヶ岳の赤岳・中岳を源流とする立場川。
地図記載もないので、詰め方は諸先輩方々の口承によるもの。
今回は源流左俣を詰めて、中岳コルに出る予定で歩き始めました。
(スタート7:55→中岳コル到着予定18:00。)
天気は快晴。旭小屋前の立場川。この朝はかなり水量が少なめでした。

水の澄んだ、美しい川です。
旭小屋を出発してしばらくは広い道があります。
そこからは沢沿いの歩き安いところを選んで歩く、という感じで進みます。
途中、堰堤が2カ所あります。

堰堤から暫くは川幅も広く、穏やかな流れです。
が、徐々に川は勇壮さを増してきます。

川幅を狭めだし、徐々に急流になってきます。
立場川には大きな滝が2カ所あると言われます。
それほど大きものではありませんが、かなり谷深い渓谷のため、
巻き方が難しいのだそうです。
口承によると「一の滝を右に高巻き、二の滝を左に高巻き」。
…ですが、巻きの難しい所が多く、どれが一の滝なのかがはっきりしません。

そんな中、明らかに巻きの必要な場所が。
上部の写真はおそらく一の滝。
木のはしごも何カ所か架かっています。

…が、要注意
ロープもはしごも、かなり腐食が進んでいるため、信用しないこと!
迂回路は自分達で探すより他ありません。
沢を上部より眺めたところ。

進んで行くうちに、涼しげな「清流」のような場所も見られるようになってきました。
川を形成している地層が変わってきたなぁ…と。

川の浸食により、岩盤がわんぐりと削られています。

縦穴のような自然の造形も目に入ってきます。
11:00頃、突然目の前の視界が開けてきました。
木立越しに立場岳が見えました。

底深い沢の中を歩いたせいか、山の姿になんだかホッとしました。
さらに沢を詰めていくと、どうやら青ナギのあたりにさしかかりました。
そこでちょうど正午。お昼の時間です![]()
沢の巻きに、行きつ戻りつの時間が長いため、気持ちも焦ります。
でもご飯は強い味方!!
体力と同時に心もしっかりと満たしてくれます
お昼食べ、また元気に歩き出します。

数々の流れを越えていくと、聞いていた通り、左岸に洞窟ありました。
赤ペンキで「穴山」と書いてあります。
たぶん地籍が「玉川の穴山」?
ここを通った方の休憩やビバークにも使われているようです。

かなりの広さのある洞窟でした。

13:30頃、青ナギの真下に到着。
上から見た姿とまた違い、迫り来る岩
迫力満点でした。
さて、今まではどうにか滝の周辺を巻きながら進んできましたが、
いよいよ巻くことのできない滝と出会います。

滝壺に入り、荷物手渡しで超えます。
水量は減りつつあるものの、川幅はますます狭くなり、
両岸の岩壁がさらに近くに迫ってきています。
…と、目の前に洞穴と思われる岩壁が。
上部では二つに分かれているものの、中を覗くと真っ暗です。

この洞窟の先に、いよいよ登場!
二の滝です。
高低落差約4m程。この滝は「左へ高巻き」とのアドバイス。
迂回路を探すと、50mほど下流の左岸にロープの垂れた岩壁がありました。

高さは約20m。
写真の白い岩壁部分を慎重に登ります。
…が、登り終えたところで、時刻は14:40を回っていました。
このまま沢を詰めて中岳コルへの到着時間を考えても19:00以降になるであろう…
予定では、この左岸崖上部を進み、もう一度沢へ降りる、とのこと。
でも「沢に降りる確かな場所はないので、自力で降りられそうなところを探す」
とのことでした。
結局、時間切れと判断。阿弥陀岳南稜へ出ることにしました。
約2200mから2564m。
青ナギを左後方に350m超の直登。
途中2頭のカモシカがこちらを振り返りながら、前へと進んで行きました。

15:37。南稜ピークより南西側のピークに到着。

沢音を遠くに聞き、「あー、こんなに登ってきたんだ」と感慨ひとしお。
目の前には権現岳、キレット、西岳…
はるか遠くには富士山が雲をたなびかせています。
ここから尾根歩き。

アサギマダラの優雅な姿も見られました。

植物や景色を眺めながら、いよいよ阿弥陀岳南稜の通称「とよ」へ。


実は、若干の高所恐怖症それに加え疲れも出始めています。
「私はどうして山に登るんだろう…」
なんて、不思議な疑問を心の中で繰り返していました。
そして阿弥陀岳山頂へ!

主峰赤岳を始め、大好きな山々の壮大なる眺めに、涙がホロリ![]()

夕日に照り映える諏訪湖。空の青と雲の白。
あまりの美しさに言葉もありません。
今日詰められなかった立場川も山頂から眺めます。

また詰めるのかな…いや、もう入らない?!
どうなるのかな…![]()
阿弥陀岳山頂発は18:00。
疲れもピークに達していたので、ゆっくり下山します。
ここでケガをしたのでは、元も子もない。。。
よく知っている道程だからからこそ、今まで以上に慎重に下山です。
中岳コル付近。
夕日を浴びて真っ赤に染まる赤岳を見ました。

行者小屋到着はほぼ予定通りの19:05。
行者小屋で食べたご飯の美味しかったこと!
自然の脅威や壮大さ、畏敬の念を新たにした山行でした。
こうして写真にすると気軽になってしまうのですが、侮ることなかれ。
決して気軽に入ることのできない立場川源流です。
十分な装備や知識、体力、天候、仲間に恵まれての沢登り…
こんな機会や運に恵まれたことに感謝しつつ、またさらに良い山行ができるよう、
体を鍛え、勉強していきたいと思います。