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2008年09月08日
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ノーベル賞受賞歴のあるアメリカの経済学者であるスティグリッツがアメリカのイラク戦争にかかったコストを計算し、それによってアメリカとイラクの損失を白日の下にさらし、いかにこの戦争が無駄以外のなにものでもなかったか、またこれが将来的にどれだけ悪影響を及ぼすかを表したものです。

アメリカ政府の楽観論と現実的保守の試算の2つを併記し、アメリカがこの戦争に費やした膨大な戦費を詳しく記し、中身の計算、またそれに対するアメリカ政府の対応の誤りを指摘していくというスタイルとなっています。

正直、スティグリッツの著書の中でもこれは、完全にアメリカ向けと言えるものなので、今ひとつぴんとこない部分があったりはします。アメリカの社会保証制度というものが日本のそれとは違うという事は知ってはいますが、どうしても感覚的に分かっていないというのがあるので。

しかし、アメリカの抱える問題が膨大である事や、過去の戦争(世界大戦やベトナム戦争)と比べて今回のまだ続いているイラク戦争のコストの膨大さには、同盟国として頭を抱えたくなるというのは正直なところですね。

この戦争によって引き起こされた問題が日本とは無関係ではないというか、影響力が大きいので。

さらに、アメリカがイラクにこだわりすぎている間に、北朝鮮の核武装化を許してしまったと言う指摘こそが、日本にとっては死活問題になりすぎていると。

特にどう考えてもアメリカが疲弊しきってしまっている現状、アメリカが何の旨みもないと判断しているだろう極東の島国は、アメリカが弱体化してしまい、世界的に侵略者のイメージが強くなってしまうと、アメリカがあってこそ平和を保てていた部分の強い日本としては、一から戦略を立て直さないと困るわけですし。

日本の安全保障はおいておいて、アメリカの戦争のツケを解説されれば解説されるほど、どうなってしまうのだろうというのが、ありますね。


序章  アメリカ経済を弱体化させた戦争という巨大ビジネス

第2章 ニつのシナリオで予測するアメリカの暗い未来
第3章 兵士たちの犠牲と医療にかかる真のコスト
第4章 社会にのしかかる戦争のコスト
第5章 原油高によって痛めつけられるアメリカ
第6章 グローバル経済への影響
第7章 泥沼からの脱出戦略
第8章 アメリカの過ちから学ぶ

こういった構成になっていますが、それぞれの見出しを見ただけでも、なんだか暗澹たる気分になってしまいますが、それでも不安を煽るような書き方ではなく、つとめて論理的に書いてあるので読みやすい部分はありますね。

やっぱり戦争は金がかかって仕方がないと思いますが、兵士に対して保証もへったくれも考えないような国にはある意味関係ないので、平気で戦争をふっかけるなというようにも考えられると言う意味では、思い当たる国が側にあることの不幸を感じずにはいられませんね。

世界を不幸にするアメリカの戦争経済





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最終更新日  2008年09月08日 21時19分08秒
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