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2009年04月08日
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副題が「新自由主義社会の行方」となっています。

テロで左という事ですから、なんとなくヘルメットかぶって火炎瓶を投げるようなイメージがあったりしますが、さすがにそこまで古いものは出てきません。

新自由主義というアメリカが進んで広めた市場原理主義という暴力的な教義によって、国家が弱体化してしまい、それによって日本で起きた影響や現象を検証し、国家とは何かを中心に解説したものになります。

国策捜査を受け、起訴休職外務次官という筆者の書いたものは、結構興味深いので何冊か目を通していますが、今まで読んだ中では一番思想というところに力点を置いていると感じるものになりますね。

興味深かったのは、昨今流行っているらしい「蟹工船」の分析になりますね。

リアルを感じる人が多いという事に対して、リアルではなく勧善懲悪ファンタジーであると、正義としての日本共産党やソ連という幻想のために書かれたにすぎないとしているのは、「蟹工船」を読んでいない私にも引用を沢山しているので、具体的な批判として分かりやすかったですかね。

ファンタジーとしての共産主義はすでに死んでいますからね。

そして、何気に引用文が多い本著の引用でも最も引き込まれたのは、死刑囚の言い分の論考である、『死と生きる 獄中哲学対話』というものですね。

価値観が目先の勝ち負けだけに拘ってしまったというか、囚われてしまったがための殺人。




はじめに 新自由主義との思想戦

序章 なぜいま国家について語らなくてはならないのか
     国民の災厄に備える
     国家権力の本質
     「不可能の可能性」に挑む

第1部 滞留する殺意 暴力化する国家と社会の論理

 第1章 国家と社会の殺人
     「社会」へのテロリズム
     「物神」と殺人

 第2章 『蟹工船』異論

      葉山嘉樹『海に生くる人々』を読む

 第3章 控訴棄却
      鈴木宗男疑惑の本質
      「欲望」する検察

 第4章 農本主義の思想

      「農本主義」を再考せよ

第2部 沈みゆく国家 新自由主義と保守主義の相克

 第5章 内閣自壊
      安倍内閣「自壊」の内在的論理
      新自由主義による日本国家・日本国民の簒奪
      ファッショの危機

 第6章 情報漏洩
      国家とインテリジェンス
      インテリジェンス戦争

 第7章 支持率2パーセントでも政権は維持できる
      求心力なき国家
      信任なき政権、崩壊せず

 第8章 北方領土と竹島
      メドベージェフの“シグナル”
      領土問題の交渉術

あとがき テロとクーデターを避けるために


こういった構成になっています。

短いですし、ここに出ているような内容に何がしかの興味を持っている人は読んでもいいのではないでしょうか。

全て賛成と思えるような内容ではないですが、参考にはなると思います。

テロリズムの罠(左巻)





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最終更新日  2009年04月08日 22時00分32秒
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