一緒に楽しむ 絵本 子どもの本 こども生活

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Oct 28, 2005
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ハロウィンもかなり定着しましたねー。
といっても、ハロウィンをお祝い(ていうんだろうか・・・)してる人って、見たことないんですけど、子供の英語教室と外国の方がらみのパーティーは、仮装してきてねといわれます。ハロウィンの仮装グッズもけっこう売られています。

去年息子がハロウィンのパーティーにおよばれしたときには、仮装グッズを買いに行ったらほとんど売り切れで、あわてて銀色の布で鎖帷子、青の布でマント、100円ショップの剣と盾で、勇者スタイルの衣装を作りました。

こんな東アジアの端の国でも楽しむようになったハロウィンですが、もともとの起源は古代のケルトの祭事でした。
10月31日はケルトの大晦日で、サマインというお祭りが行われていました。
ケルト人は、1年が死んでまた新しい年が生まれると考えていましたが、大晦日は1年でいちばん異界との境界線が薄くなり、死者の霊や魔女、妖精たちが集まる日だとされ、人々は死者や魔物にとりつかれないように、それらと同じような衣装をまとい、死者や妖精が家の中に入って悪さをしないように、家の外に食べ物をおいたんだそうです。
もともとは、大きな火を焚いていけにえを奉げ、踊りあかして、霊を慰めると同時に、収穫を喜ぶ祭りだったそうです。
イベントは違いますが、日本のお盆と彼岸を合わせたような感じがします。
でも、日本は霊を迎え入れてあげるんですけど、向こうは追い返しちゃうんですね。


酒飲みのジャックが、魂と交換で悪魔に飲み代を払ってもらうんですが、悪魔との知恵比べに勝って、「絶対に魂を取らない」という約束をさせます。そしてジャックは天寿を全うして天国に行くのですが、悪行がたたって門前払い。地獄に行ったら、悪魔に「魂を取らない」と約束したから地獄には入れられないといわれてしまいます。以降、ジャックは悪魔にもらった地獄の火をくりぬいたカブのチョウチンにともして、さまよっているそうです。
そして、カブがアメリカでこの時期たくさん採れるかぼちゃに変化したらしいですよ。

この世界と異界の境界が薄くなる時期というのは、ファンタジー作家にもたくさんのインスピレーションを与えるようです。たしかスーザン・クーパーの「闇の戦い」シリーズでも、ハロウィンからクリスマスにかけて魔の力がだんだん増していき、主人公の少年が魔に立ち向かう使命を帯びるといったプロローグだったと思います。
「指輪物語」にしても、「ゲド戦記」にしても、ケルトのにおいがしないファンタジーはないんじゃないかというほどケルトとイメージの世界の結びつきは強いものがあります。

コーンウォールの聖杯改訂新版 光の六つのしるし

★補足★
実は日本にもハロウィンとよく似た行事があるんですよー。
わたしの故郷、北海道、特に道南地方では、七夕にこどもたちがちょうちんをともして、「竹~に短冊たなばたまつり 大いに祝お ろうそく1本ちょうだいな けないとかっちゃくぞ(くれないとひっかくぞ)♪」と歌いながらろうそくをもらって歩きます。ろうそくは仏壇で使いますが、回るのは子供、各家で用意しているお菓子が目当てなんです。最近は子供の夜歩きは危ないということで制限されているようです。
北海道在住のフロッピーさんの記事、相互にトラバしてます。










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最終更新日  Oct 29, 2005 01:03:22 AM
コメント(10) | コメントを書く


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※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


「指輪物語」にしても、「ゲド戦記」  
睦美  さん
 こんにちは。
 指輪物語は映画を見ただけですが、ゲド戦記は、原作本を全部持ってます。ハリーポッターのネタ素の一つとか言われていますね(私は、文学とは、大きな織物のようなものっていう、誰だか忘れたけど、立派な人の考え方が好きです)。内容は全然違うけど、魔法学校って設定が。
 私は、どうも主人公より、主人公の仲間の、ちょっと間抜けで気弱で、面白いキャラクターが好きです。ゲド戦記なら、カラスノエンドウかなあ。でも、いざというときは、やる!っていうやつ。
 あ、ハロウィンとなんの関係もない話でしたー。 (Oct 29, 2005 08:11:02 AM)

きょうも  
パンダ85kg  さん
きょうも面白~~~い!!!
大晦日が一年で一番異界との境界線が薄くなる、ってちょっとわかるような気がして、恐いけど、わくわく・・・
韓国の祭祀(法事)でも、夜中の12時に霊がやってくる、って、玄関あけて、家族が入り口の左右に並んで、花道作ってお迎えです。
でも、そのときに、ご先祖の霊だけじゃなくて、いろんな変な霊もやってきちゃうから、外にも、その霊たちのために、ごちそうを少しずつ盛り付けた、お皿をそっと置いておくの。すると、家の中には入ってこないって、わけです。

やっぱりケルト経由?!!!


どうでもいいけど、かぼちゃは日本の栗カボチャが美味しいよ~~~!!!
(Oct 29, 2005 01:01:18 PM)

なるほど……  
いつも、ash-treeさんのうんちくには脱帽です!
ハロウィンの成り立ちの歴史はじめて知りました。
わが家の玄関先へは、今夜あたり、子供たちがやっているのではと思うのですが……。 (Oct 29, 2005 10:07:59 PM)

Re:「指輪物語」にしても、「ゲド戦記」(10/28)  
ash-tree  さん
睦美さん
> こんにちは。
> 指輪物語は映画を見ただけですが、ゲド戦記は、原作本を全部持ってます。ハリーポッターのネタ素の一つとか言われていますね(私は、文学とは、大きな織物のようなものっていう、誰だか忘れたけど、立派な人の考え方が好きです)。内容は全然違うけど、魔法学校って設定が。
> 私は、どうも主人公より、主人公の仲間の、ちょっと間抜けで気弱で、面白いキャラクターが好きです。ゲド戦記なら、カラスノエンドウかなあ。でも、いざというときは、やる!っていうやつ。
> あ、ハロウィンとなんの関係もない話でしたー。
-----
ゲド戦記は、ファンタジーの作品の中で最も敬意をはらう物語です。わたしもなごみキャラでもあるカラスノエンドウは大好きです。指輪物語のサム的なところもあって。家の庭に生える雑草の中で、カラスノエンドウだけは抜くのがためらわれます。
「文学は大きな織物」ですが、これもちょっとケルトっぽいなーなんて結び付けてしまいます。ケルトの昔話では、3人の老婆が世の中の初めから終わりまでの織物を紡いでいるんだそうです。 (Oct 29, 2005 11:09:11 PM)

Re:きょうも(10/28)  
ash-tree  さん
パンダ85kgさん
>きょうも面白~~~い!!!
>大晦日が一年で一番異界との境界線が薄くなる、ってちょっとわかるような気がして、恐いけど、わくわく・・・
>韓国の祭祀(法事)でも、夜中の12時に霊がやってくる、って、玄関あけて、家族が入り口の左右に並んで、花道作ってお迎えです。
>でも、そのときに、ご先祖の霊だけじゃなくて、いろんな変な霊もやってきちゃうから、外にも、その霊たちのために、ごちそうを少しずつ盛り付けた、お皿をそっと置いておくの。すると、家の中には入ってこないって、わけです。

>やっぱりケルト経由?!!!


>どうでもいいけど、かぼちゃは日本の栗カボチャが美味しいよ~~~!!!
-----
1日のうちでいちばん境界が薄くなるのが夕暮れ、いわゆる「逢魔が刻(おうまがとき)」だそうです。

うーん、やっぱり韓国は、微妙にケルトっぽい? アイルランドも妖精がミルクを酸っぱくしたり(ミルクが腐るのは妖精のしわざらしい)、その他もろもろの悪さをしないように、小さな皿にミルクを入れて置いておくそうです。気分がいいと、妖精が夜の間に家の手伝いをしてくれることもあるそうですよ。
日本だとなんだろう、鬼は外、福は内かなあ。 (Oct 29, 2005 11:17:24 PM)

Re:なるほど……(10/28)  
ash-tree  さん
みやこ(Miyako)さん
>いつも、ash-treeさんのうんちくには脱帽です!
>ハロウィンの成り立ちの歴史はじめて知りました。
>わが家の玄関先へは、今夜あたり、子供たちがやっているのではと思うのですが……。
-----
いやー、ほんとにハロウィンの子たちがくるんですよねえ。やっぱり仮装してるんですか?
日本はお菓子やら、ちょっとしたパーティで仮装したり、ほんの形だけですが、それでも最近は、10月末日はハロウィンだなあと自然に思うようになってきましたねー。あまり実態を伴なっていないから、踊らされてるだけという感じですけど。
ハロウィンもそうですが、イギリスはイースターとかガイ・フォックスの日とかいろいろ子供が楽しい日があるんですよね。そういうイベントをのぞいてみたいなあー、と、みやこさんがうらやましいです。 (Oct 29, 2005 11:29:16 PM)

そうだったんだ~  
さんぽ王子  さん
今日娘のECCの発表会だったんですが、そこで、○×クイズがあって、「ハロウィンの起源は日本の大晦日のようなものだった。○か×か」という問題がありました。娘はわけもわからず○にいたので、パパと2人で「×じゃないの?おばけでてくるし、」っていってました。ashさんのおかげでまた謎がとけた。ばんざーいばんざーい! (Oct 31, 2005 02:11:28 AM)

Re:そうだったんだ~(10/28)  
ash-tree  さん
さんぽ王子さん
>今日娘のECCの発表会だったんですが、そこで、○×クイズがあって、「ハロウィンの起源は日本の大晦日のようなものだった。○か×か」という問題がありました。娘はわけもわからず○にいたので、パパと2人で「×じゃないの?おばけでてくるし、」っていってました。ashさんのおかげでまた謎がとけた。ばんざーいばんざーい!
-----
グッドタイミングでわたしもうれしー。
英語教室のハロウィンパーティ、楽しいですよね。
ECCも仮装して行くんですか? ゲームしたり、お菓子もらえたり、クリスマスと2大イベントって感じがしますよー。イースターの卵さがしとか、もっといろいろ楽しいことがあってもいいなーと思います。 (Oct 31, 2005 06:59:49 AM)

Re:ハロウィンのルーツ(10/28)  
マカロン☆  さん
こんにちは♪私もお邪魔させて頂きました(^0^)
本がいっぱい並んだ、素敵なサイトですね。
ハロウィーンはイギリスのお祭りだとは知っていましたが、
元々ケルト民族由来の行事だったんですね。勉強になりました!
確かにおどろおどろしい感じの仮装ですものね。

ゲド戦記、私も小学生の頃何度も読み返しました♪
確かに暗~いファンタジーですが、心の闇と戦う主人公に、子ども心にも感銘をうけましたね…。
(Oct 31, 2005 10:25:14 AM)

Re[1]:ハロウィンのルーツ(10/28)  
ash-tree  さん
マカロン☆さん
>こんにちは♪私もお邪魔させて頂きました(^0^)
>本がいっぱい並んだ、素敵なサイトですね。
>ハロウィーンはイギリスのお祭りだとは知っていましたが、
>元々ケルト民族由来の行事だったんですね。勉強になりました!
>確かにおどろおどろしい感じの仮装ですものね。

>ゲド戦記、私も小学生の頃何度も読み返しました♪
>確かに暗~いファンタジーですが、心の闇と戦う主人公に、子ども心にも感銘をうけましたね…。
-----
ようこそ、いらっしゃいませ!
昨日、今日と、ハロウィン・パーティーを開くところ、けっこう多いみたいですね。衣装買いに行ったら、もう全然なかったよという話を今日も聞きました。

ところで、ゲド戦記を小学校で読むなんて、とっても早熟なお子さんだったんですね~。 やっとこのごろ完結しましたよね。わたしも何度か読んでいますが、読むたびに印象が違います。その頃わからなかった主人公の気持ちに、「ああ、そうだったんだ」と今思ったり・・・。主人公や脇役の失敗とかあせりをゆとりを持って見れるようになっていたり。子供のときに出会って、また大人になって見いだすという読み方ができる本だなと思います。だから、小学校のときに出会うことができたマカロン☆さん、うらやましいー。 (Oct 31, 2005 04:17:36 PM)

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