チョコと私の愛しい日々

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2021.08.17
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テーマ: 読書(10262)
カテゴリ: 本・映画
​​先日、2回目のワクチンを打ってきました。

1回目でも強い副反応が出たので 、2回目はさらに
きついだろうと覚悟はしていたのですが...

案の定、当日の夜から39度の高熱とひどい倦怠感。
熱がさがっても頭が割れるような頭痛が数日続きました。

正直インフルエンザにかかった時と同じくらい、
もしかしたらそれ以上に苦しかった。

予防のためにこんな苦しい思いをするってどうなんでしょう?
正直、3回目はちょっと考えちゃいます。


久しぶりにたくさん本を読みました。

その中で、頭の痛みも忘れるほど没頭したのが、
村山由佳さんの「猫がいなけりゃ息もできない」。





村山さんの戦友であり、親友であり、最愛の娘でも
ある愛猫「もみじ」との17年とその看取りの記録です。

自他共に認める犬派の私がこの本を手に取ったのは、
「猫がいなけりゃ息もできない」のタイトルに
はっと胸をつかれたから。

先代犬のブブが旅立ったあと、私は何年もその喪失を
うまく消化できませんでした。

チョコが来て、私の周りにまた犬の足音が響くように

空気が足りないような感じがしていたのです。

タイトルを見て、ああ、あの時の私だ、と思いました。
ただ違うのは私の場合、猫でなく犬だったことだけ。


物語は「もみじ」が17歳の誕生日をむかえた頃から
始まります。


​
「うんと長生きするんだよ。尻尾の先が裂けて猫又に
なったっていいから、一緒にいようね。わかった?」

「うぬ〜」

ずっと生きてくれるような気がしていた。不思議と
もみじだけはずーっと死なないんじゃないかと
どこかで本気で信じていた。

この時点で、すでに涙腺崩壊。

生き物である以上、いつか死ぬのも、それが自分より
先なのもわかっている。だけど、もしかしたら
自分をこんなに好いてくれるこの子だけはずっと
そばにいてくれるんじゃないか、ペットを飼う人は
みなひそかにそう思っているのではないでしょうか。



チョコは副反応で寝込んでいた私にずっと添い寝してくれました。


ですが、その願いもむなしく、1ヶ月後、もみじの
口の中に癌が見つかります。

平均余命は、3ヶ月。

村山さんともみじの最後の日々のはじまりです。
​
この季節、この風景をもみじと並んで眺められるのは
もしかしてこれが最後になるかもしれないと思うと、
何もかもが宝物のように思えて、胸が苦しくてたまらなくなる。

​想像するだけで胸がひりひりします。
生きて目の前にいる我が子はどうしようもなく愛おしく、
でも、その残り時間が切れようとしているのですから。

チョコが去年、同じように口の中に腫瘍が見つかり、
手術したこともあって、もみじの闘病の部分は正直
読んでいて辛くてたまりませんでした。

良性だったチョコとは違い、もみじは10数回の
腫瘍切除の手術に耐え抜きます。


そして、18歳の誕生日を迎える少し前、
癌とわかってから9ヶ月、もみじはこんなお別れの
言葉を残して旅立っていきました。
​
かーちゃんはこの世でいちばん、うちのことが好き。
うちはこの世でいちばんかーちゃんが好き。
ソウシ、ソウアイや。ええやろ。...な?
​
ええなあ。もみやんとかーちゃん。
ソウシ、ソウアイか。
うちもチョコがそう思うてくれてたら本望や...



夫が私に近づかないようすごく警戒していました。どうして ?


私は最初から最後まで泣きっぱなしだったけど、
この本は悲しいばかりではありません。

村山さんがもみじと共に乗り越えた波乱の人生
(2回の離婚とたくさんの転居)がユーモアたっぷりに
語られ、飼い主をおいて先に行ってしまう薄情者の
ペットが生きている間にどんなにたくさんの幸せを
くれるかを思い出させてくれます。

それにしても作家さんってすごいなあと思ったのは、
こんな悲しみや苦しみもちゃんと言葉にして表現できること。

村山さんの悲しみにそうなんだよ、そうなんだよと深く
共感しながら、私もブブを失った時の正体のわからない
苦しさや、いつか必ず来るチョコとの別れへの漠然と
した怖れを言語化できました。

おかげで、前よりペットの死が得体のしれない怖い
もの、ではなくなったような気がします。

それはたぶん、受け入れなければいけないもの。
でも、それがあるからこそ、生は、ともに生きる日々は
愛おしいものなのだと思います。









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最終更新日  2021.08.17 12:43:45
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