添乗員は見た![あんな事こんな事]

添乗員は見た![あんな事こんな事]

2010/03/18
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“家政婦は見た!!”の気分だったが,あまり驚いてはいなかった。
彼女が誰かと不倫をしている・・・と,言う噂をを前に聞いたことがあった
からだ。

他人の色恋沙汰など,はっきり言ってどーでもいのだ。それより30歳を過ぎ
ても,結婚相手に巡り会えない自分を心配しなければ・・・。
まだまだイケル・・・。ナイスだ!!
私は,誰もいない脱衣所で全裸の体を鏡に映し,自分に向かってウィンクした。ウィンク

そして,朝風呂の贅沢な時間を独り,楽しんでいた。が,

どこかのおばちゃん達が3,4人入って来て,おしゃべりを始めた。
お風呂独特の音響のせいで,元気なおばちゃん達の声は,
2,30人もいるかのように,響き渡っていた。

私はせっかちな方で,どんなにいいお風呂でもあまり長くは入って
いられないのだが,おばちゃん達がぞっくり露天風呂に移動してから,
なんだかもったいない気がして,珍しく湯船の中でのんびりしてしまった。
少しのぼせ気味で上がった私は,しばらく脱衣所の扇風機の前で涼んでいた。ぽっ

大笑い再びおばちゃん達の賑やかな声が,廊下の方から聞こえて来た。
長湯でいささかだるくなった体をゆっくり動かし,混んで来そうだなぁ・・・
と思いながら,私はやっと着替え始めた。

時計を見ると6時10分。まだウチのお客さんが起きてきた様子はない。

ドンッ!!
  「ウワッ,ごめんなさい。」
  「失礼!!」クール
女湯を出たところで,右側から歩いてきた中年の男とぶつかった。
明らかに飛び出した私が悪い。頭を深々と下げて,謝った。


私と気付いていないようだ。幸か不幸か私はコンタクトを外し,メイクを
取りメガネをかけると別人になるようだ。
これまでも,湯上がりにお客さんに見つかったことは,あまりないのだった。

そんな事より・・・,女湯を出ると・・・右側には・・・家族風呂しかないのだ。
私は,ぶつかった瞬間の石けんの香りを思い出した。

“そうか・・・常務はお風呂から出てきたンだ。・・・?”
“んっ?・・・家族風呂?”
“もしかして・・・?あの二人?”
なんて考えながら,エレベーターを待っていた。

すると,時間差で家族風呂から出てきた女子社員の姿が,ピカピカの
エレベーターの扉に映って見えた。

私は,彼女に背中を向けたまま,おもむろにその奥にある階段へ向かった。
                    つづく





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最終更新日  2010/03/18 03:46:32 PM
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