スキンシップの大切さ



今、ボディーマッサージ、リフレクソロジーがはやってますよね。また、抱き枕やぬいぐるみを買う人が増えていたり、ペットを飼っている人もたくさんいますよね。みな、暖かさ、ぬくもり、癒しといったスキンシップを求めているのですよね。ボディーマッサージなどをやっている人のほうも、本当は自分がさわって欲しい人のようです。

スキンシップはカウンセリングの原点だといわれます。最初のスキンシップは誕生の時ですね。犬や馬などの哺乳類動物は、親が赤ちゃんを産んだ後、赤ちゃんの全身を舌でなめます。これは、皮膚をきれいにしてあげるだけでなく、全身に刺激を与え、赤ちゃんの循環器系、消化器系、泌尿器系、呼吸器系、神経系、免疫系などすべてのシステムが正常に働くために必要なことだといわれます。これにより、正常に呼吸し、食事、排泄ができるようになるそうです。人間の場合はというと、出産の際、子宮から出て、産道を通ってくる間に同じような効果があるそうです。

誕生後、赤ちゃんは、親に十分に抱かれ、生まれ出た自分に、完全な保護や快さ、安心感を与えてくれることを求めます。

1950年、ハリー・ハローによる、赤毛ザルの実験では、檻の中に針金でできたミルクを出す母親と、タオルのようなものでできたぬくもりのある母親をを入れたところ、ミルクが必要な時以外は、タオル地の母親にしがみついてたそうです。このことから、子ザルは母親との身体接触を求めていることが分かりました。(接触による慰め:contact comfort)

これは、人間においても同じことが言えます。赤ちゃんにはスキンシップは欠かせないものです。それにより、大切にされていると心と身体が感じます。
また、免疫系や循環器系の働きを強めたり、脳にも影響が与えられるので、記憶力がよくなったり、ストレスホルモンのレベルを下げるのだそうです。また、人間を信頼できるようになり、ストレスに打たれ強く社会に入っていけるようになります。ベビーマッサージは赤ちゃんとお母さんとのスキンシップにとても効果的だと思います。アロマの精油は赤ちゃんに強すぎる場合がありますので、精油を混ぜず、植物油(キャリアオイル)のみでもいいでしょう。

それでは、逆にスキンシップが十分でなかった場合はというと、母親から離されたラットは、成長ホルモンや免疫システムを正常化させる酵素が低下していたそうです。サルの場合、自分の指を吸ったり、自分の身体を抱きしめたり、軽くたたいたりといった行動が現れるといいます。人間では、赤ちゃんの場合は指しゃぶり、成人ならセルフタッチに類似しているそうです。また、成人の場合、過食症、拒食症といった、口に関係する症状が出てきます。そして、基本的信頼が不足してしまいます(エリクソン第1欠損)。

スキンシップは無条件の愛情確認であり、あらゆる欠損をうめる万能薬でもあります。また、言語コミュニケーションのうまくとれない人に対しても有効で、自閉症、老人性痴呆、不安、恐怖からくる神経症の治療にも使われるそうです。


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