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私達が歩く道は『七瀬』に向かっているが、ふたご谷を前にして此処で終わる。この先ではふた月の間に事故が相次いだそうだ。このトロッコ道に架かる木板も、いつ崩れるかわからない状態になっていた。3メートルほどだろうか?画像ではわからないが、この下は沢になっている。ハイカー達は、この目の前の足場悪い危険な道を見て、足元ばかりを注意して歩く。とくに雨が降っていれば、私達のようにフードを被り視界は限られる。
危険な道を前にしたその頭上には、なんと・・・!!!巨大な岩を掴むように根付いた大杉が聳えていた。それは頑強な翼を天に掲げているようだった。案内してくれたガイドさんが発見したそうだ。それまでは誰も気づかなかったという。この大杉を見せてくれるために、行き止まりとなる此処まで連れてきてくれた。その存在は山の神だった。岩の陰から鹿が覗いているような、カモシカがいるような・・・此処で生きるものを、大杉が守っているようだった。ガイドさんが教えてくれなければ、私達は誰も気づくことはなかった。
復路では降り続ける雨のおかげで、いっそう幻想の森にいる様だった。滴が落ちた葉の動きに、何度もハっとして振り返った。動物の気配と勘違いする動きなのだ。山肌を被う幾種もの苔から零れ落ちる滴は、七色に光っている。右手となった由良川の川岸を覗けば、人間の足跡とは思えない深く沈む足跡が見える。熊だろう。
To be continued.
散歩 2009年05月31日
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