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放映されたのは1977年・・・という事は「バトルフィーバーJ」の約2年前ですね。
まずは簡単なあらすじを。
画家の女性が襲われ殺された。彼女は100万円という大金を持っていてそれを奪われたらしい。犯人を目撃したと思われる赤い外車に乗った人を捜査から突き止めた七曲署の刑事は、外車を探す内に城北物産という会社へ辿り着く。
その会社にはロッキーこと岩城刑事の中学・高校からの友人である佐々木という男が勤めていた。
城北物産の幹部は事件当時に外車を貸していた人物が会社の存亡に関わるほどの人物だった為、佐々木に命令し代わりの目撃者として出頭させる。
しかしロッキーを始め七曲署の刑事達は佐々木の行動や言動から目撃者ではないのではないか?という疑問が湧く。
捜査を進める内にその疑問が益々濃くなり、佐々木が偽証している事が分かる。しかしどんなに友人であるロッキーが問い詰めても口を割らない佐々木。
そんな佐々木に対し「もう友達ではない。」とロッキーは告げる。
その後、七曲署に匿名で真の目撃者が分かる業界紙が送られ、そこから事件解決の糸口が開かれた。
そして目撃者の協力を得られ犯人を倒す事が出来たが・・・。
匿名で業界紙を送ってくれたのは佐々木だという事を兄から教えられたロッキー。佐々木は自分の会社での出世よりもロッキーとの友情を取ったのだ。知ったロッキーは佐々木の下へと駆けつけるが、佐々木は黙ったままどこかへと歩いて行ってしまう。
そんな彼をどうする事も出来ずただ見送るしか出来なかったロッキー。ボスがそんな実直なロッキー、弟の姿にお兄さんは嬉しそうだったと伝える。
そして飲みに行こうと誘うボスの言葉にやっと笑顔を浮かべるロッキーだった。
感想。
会社勤めの氷子さんとしては佐々木という人物の苦悩がすごく実感しました。会社組織で生きる人間、友情との間で苦悩しながらも会社の為に偽証を続ける。
あってはならない事ですが、もしかすると現実にもありそうな今回の話。
かつて友と遭難し亡くした経験を持つロッキーは、人が死んで平気でいるような人間には決してならないと誓ったんだ、という様な事を劇中で兄に話すシーンがありますが・・・こんなにも辛い経験をしている友人の真っ直ぐで真剣な思いをぶつけられた佐々木はどんなに苦しんだでしょうか。
そして佐々木の苦しみも分かるけれど、無残にも殺されてしまった人の思い、頑なに偽証をする友人にロッキーも苦しんだでしょう。
二人それぞれの苦悶の表情を観る度に氷子さんは胸がきりきりと痛みました。
もう友達ではない。
そう佐々木に告げたロッキー。狼狽する佐々木。
そして最後は会社での出世よりも友情を選んだ佐々木の姿には、正直すごくホッとする自分がいました。
何かね、すごく嬉しかったんだよね。
現実だったら本来は難しいかもしれないけれど、佐々木が友情を取ったのは本当嬉しかった。
ただ佐々木のお蔭で事件は解決したけれど、本編で仲直りできたかは語られず・・・というより、以前のように友情が元通りになるのは時間がかかるだろうなあ・・・という終わり方だったので二人の今後が非常に気になります。
哀しそうな何とも複雑な瞳でロッキーを見つめ、無言で立ち去っていった佐々木。
元の友達関係に戻って欲しいなあ・・・二人が笑いあう姿を見たいです
さて今回、谷岡弘規さんが演じられたのは会社の為に偽証をし続ける佐々木という男。
城北物産の営業をしており、幹部から偽証をするよう命令されるという事は仕事に対して真面目で、出世株でもあったのでしょう。
会社に対して尽くすサラリーマン、佐々木という男を現実味をあふれさせながら谷岡弘規さんは見事に演じられました。顔色一つ変えず、むしろ無表情に、ロッキーや七曲署の刑事達の捜査に目撃者として淡々と話し、又問い詰めに対してはかわしまくる佐々木。
うわぁ~・・・何か現実にいそうだよなあ、こんな風に会社に尽くす社員って人。
谷岡弘規さん演じる佐々木の姿を観ながら、そう強く感じました。
今回の佐々木という男は本当にリアルなものでした。
このリアルな感じは社会人になった今だからこそ感じられるものかもしれませんね。
今回もいろんな事を考えさせてくれる、そんな人物を好演されている谷岡弘規さんでした。
そうそう、今回の谷岡弘規さんはサラリーマン役という事でネクタイを締めスーツを着た姿でのご登場。「バトルフィーバーJ」の時もネクタイを締めスーツで決めていらっしゃる時がありましたが、サラリーマン姿の谷岡弘規さんも非常に似合っていて素敵でした。もしこんな上司がいたら・・・仕事に対してはとても厳しいけれど、でも心根はとても温かい人、なんて思います。
先日、読売新聞の夕刊で「石原裕次郎特集」としてCSで「太陽にほえろ!」他作品が放送されるという記事がありました。
氷子さん、CSは観られないのですが「太陽にほえろ!」観たいよなあ・・・。倉知成満さんがご出演されている話で観た事がないものもまだあるし、この話を観てみたいという話もあるので・・・地上波でも再放送・・・又はDVDBOXではなく単品で全話のDVD化なんてされたら、すごく嬉しいのに~BOXはね~、お高いのよ