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2010.09.07
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カテゴリ: その他もろもろ
面白かった~。
読み始めるともう周りの声が聞こえなくなるくらい夢中になって読んでました。

畠中恵さんの小説、"しゃばけシリーズ"「いっちばん」。
いっちばん

・いっちばん
・いっぷく
・天狗の使い魔
・餡子は甘いか
・ひなのちよがみ

の5つの話が読めます。

「いっぷく」は以前、冥界で出会った冬吉と再会を果たす話。
「天狗の使い魔」は一太郎の幼馴染で菓子作りがものすごく下手な菓子屋の跡取りである栄吉の修行先での話。
「ひなのちよがみ」は塗り壁の様な厚化粧をしていたお雛が薄化粧となり、一騒動が起きる話。

と、いつものことながら一太郎の周りではいろんなことが起きます(笑)
相変わらずせっせと病を患い体が弱い一太郎ですが、仁吉・佐助の二人の兄やと妖達の間柄はいつも不思議で深くて、でもとても温かくて憧れます。
妖達ってどっか人とは感覚がずれているんだけれどね~(笑)一太郎にとって兄やと妖達はとても大事だし、兄やと妖達にとって一太郎はとても大事だし。かけがえのないそんな間柄がすごくいいんです。

全体的にいうと明るい話が多かったですね、この本は。

と、一つだけ思わず涙が出てしまった話がありました。
それは「餡子は甘いか」という話。
菓子司「三春屋」の跡取りである栄吉はとにかく菓子を作るのが下手。妖達がひっくり返るほどの味を作る、ある意味不味い菓子を作る天才というか・・・そんな栄吉が修行に出され、その修行先の店で、短期間で次々と器用に何でもこなす弟弟子が表れ一騒動起こるという話が描かれているんです。

けれどもどんなに努力しても中々上手くならない。
もがいて悩んでいるそんな時に、後から入ってきた人間が先に取り立てられて追い越されて、菓子作りをやめようとまで悩んでしまう。でも、結局はやっぱり大好きな菓子作りはをやめられなくて再び修行を始めるんだけれど・・・終盤、修行先の主が栄吉に言った数々の言葉が心に沁みるんですね。

「お客さんは美味いと思った菓子を贔屓にしてくれるんだ。職人が、修行何年目でその菓子を作れるようになったかなんて、誰も気にしちゃいねえよ」
「何事に付け、やり続ける事が出来ると言うのも、確かに才の一つに違いないんだ。お前さんには、その才がある」
「結局、修行の先にある菓子作りの面白みを知るのは、お前さんかも知れねぇなあ」


不器用だし、頭悪いし、要領悪いし。
でも働いて生きていかなきゃならないから、両足を踏ん張って毎日を歩いている。
栄吉が懸命に菓子作りの修行に励んでいる姿と、それを友として見守り助ける一太郎、修行先の主の厳しくも温かいやり取りを読んでいて、すごく元気付けられたんです。
読んでいると"頑張れ"と言われているような、そんな温かい気持ちになれるんです。
栄吉のようにがむしゃらに、誠実に、頑張って生きたいなって。
読んだ後、泣けて泣けてしょうがなかったです。

「しゃばけ」シリーズはいつ読んでも本当に面白い。
読んでいく内にすっかり作品の中へ気持ちが入り込むくらい面白いです。





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Last updated  2010.09.07 22:05:14
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