カーターは、ベトナムとの共同ビジョン声明、インドとの防衛枠組み作りを明らかにし、また、 東南アジア海洋安保構想を打ち出し、地域の国に海洋能力整備のために4億2500万ドルの支援
をすると述べた。南シナ海での拘束力ある行動規範の策定も呼びかけた。 カーター国防長官はオバマ政権でアジア政策担当者として重きをなすようになっている。太平洋軍司令長官ハリー・ハリスとともに南シナ海での中国の動きに、よりしっかりと対応し、中国に埋め立て地の軍事利用や防空識別圏の設定をしないように説得するために、米国がリスクもとることを主張しているようである。しかし、ホワイトハウスが同じようなリスクを取るか、中国が引き下がるかは不明である、と論じています。 出典:Michael J. Green, Ernest Z. Bower & Mira Rapp Hooper‘Carter Defends the South China Sea at Shangri-La’(CSIS, May 29, 2015) http://csis.org/publication/carter-defends-south-china-sea-shangri-la * * * カーター国防長官は、オバマ政権内で、南シナ海問題について中国により強い対応をすべきであると主張してきた人です。シャングリラ会議でのカーター演説は、南シナ海問題に力点が置かれています。 http://wedge.ismedia.jp/articles/-/5092?page=2 中国の南シナ海での埋め立てについて中止を要求したことは、適切なことです。これに対し、中国の孫建国副参謀長は、埋め立ては「中国の主権の範囲で合法」、「軍事、防衛上必要」と翌日には反論し、日米に「介入するな」と要求しました。日米と中国の間で、これからも議論は続くでしょう。 国連海洋法上、島は満潮時にも海面上に陸地が出ているものと定義されています。満潮時に海面下にあるものをベースに埋め立てて、島であると主張してもそんなことは認められません。そのいわゆる人工島をベースに領海を主張することも、当然認められません
。日米は、埋め立て前の状況を写真に撮るなど、正確に把握して置く必要がある。こういう場合には、人工島の12海里内に、海洋法上の「無害通航」以外であっても入ることは、国際法上、許容されます。