羽田に先端企業集積地…施設跡地の整備本格化
2017年05月28日 17時51分
羽田空港で、使わなくなった滑走路などの跡地利用に向けた整備事業が本格化 している。
国や地元の東京都大田区などが主導し、観光施設や先端企業の集積地などを造る計画で、同区は「新しい産業を創造し、発信できる拠点を目指す」と期待をかける。
旅客機の離着陸数の増加に伴い、同空港では1984年~2000年、東京湾を埋め立てて新滑走路などを造成する「沖合展開事業」が進められた。古い滑走路や駐機場を閉鎖し、跡地の一部には新国際線ターミナル(2010年供用開始)を新設。残る跡地についても 利用構想が固まり、今月から工事が本格化 した。
事業には、空港を管轄する国土交通省や住友不動産などの開発事業者のほか、地元の大田区も土地を取得して参加。約54ヘクタールの跡地を3ゾーンに分け、それぞれの構想に沿って整備する。
具体的には、同区が担当する 第1ゾーンは、町工場が集中する同区の特性を生かし、航空・ロボット産業に関わる先端企業の集積地として活用する。地元企業と連携して、新しい技術や商品の開発なども行う 。
また、「文化産業施設」として、日本の工芸品を販売し、食文化や観光情報を発信する拠点の整備を計画。公園も設け、観光客だけでなく、地元住民の憩いの場として利用する。東京五輪・パラリンピックが開かれる20年までの一部先行オープンに向けて、今月24日に土地の整備工事が始まった。
また、住友不動産などが主導する第2ゾーンでは、約1700室を備えた日本最大級のエアポートホテルを整備する。イベントホールを併設し、外国人観光客に日本の魅力を発信し、体験もできるイベントを企画。五輪開幕前の20年6月までの開業を目指し、来年1月に着工する。
一方、滑走路に隣接する第3ゾーンは、国交省が担当。駐機場の拡充などを検討している。
同区によると、空港のあった土地は元々、戦後に連合国軍総司令部(GHQ)に接収され、住民が強制的に立ち退かされた過去や、旅客機の騒音問題に苦しんできた経緯があるという。
今回は、空港の敷地を取得し、地元のために活用する貴重な機会だけに、同区空港まちづくり課の担当者は「日本や世界の玄関口としてふさわしい街づくりをしたい」と意気込んでいる。
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