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ボックスアート
ゲームボード
デザイナーはこれがデビュー作のDoug Bass。パブリッシャーもこれがデビュー作のMeridae Gamesで、社長はDoug Bass……はい、いつもの「日本なら同人ゲー」ですw キックスターターで2012年5月に目標額の資金を調達し、同年11月に発売。資金調達から半年で発売というのは、異例のフットワークの軽さ。あのパブリッシャーとかあのパブリッシャーとかに爪の垢を煎じて飲ませたい。
“ガーデン”と銘打ってるが、実際にはファーム=農場。プレイヤーは農夫となって、畑に種を蒔いて水をやり、育った野菜を収穫して得点を得る。重要なのは、各プレイヤーの手元に畑を作る(いわゆる箱庭系)のではなく、ゲームボード上で全プレイヤーが畑マスを共有するということ。他プレイヤーの種や野菜は当然邪魔なので、子飼いの鳥やウサギを放って種をほじくり返したり、ようやく実った野菜を食い荒らしたりする……ひでえゲームだよw
手番ごとに、プレイヤーは6面ダイスを4個振る。その出目を使い、プレイヤーは任意のアクションを任意の順番で実行していく。可能な限りすべてのダイスを使わなければならない。ここがちょっと曖昧だが、ある順番でアクションを実行した結果、残りのダイスが使えなくなるのはOKらしい。つまりすべてのダイスを使えるように、アクションの選択や実行順を強制されることはないということだ。
「種の購入」では、ダイスを1個使ってストックにある種タイルを1枚購入できる。このとき、ダイスの出目以下の価値を持つタイルを選ばなければならない。カボチャの種は価値1なのでどのダイスでも買えるが、ナスの種は価値5なので出目5か6のダイスでないと買えない。この価値が収穫時の得点となるので、ある程度高い方がいいだろう。ただし、ゲーム終了時のセットコレクションによる得点も大きいので、どのタイルもそれなりに必要になるはずだ。
種/野菜タイル。黄色いのはバターナッツスクワッシュという品種のカボチャ。緑はアーティチョーク。どっちも食ったことないなw
種を買ったら、ダイスを2個使ってボード上に蒔く(配置する)ことができる。2個のダイスの出目を縦軸と横軸の座標として使い、そのマスに種タイルを置く。もちろん空きマスでなければ置けない。ボード上の星マスに置くと、収穫時の得点が2倍になるので積極的に狙っていきたいが、もちろん他プレイヤーの攻撃も激しくなるだろうw また、同じようにして種タイルの代わりに特殊タイルを配置することもできる。日時計タイルを置けば、それ以降にタイルを置くときに限って出目を修正できるようになる。鳥タイルを置けば、あとでそのタイルを移動させ、他プレイヤーの種タイルをほじくり返すことができる。それぞれのタイルの裏面には案山子とウサギが描かれているが、タイル配置時には日時計/鳥面を上向けて置かなければならない。
こんな感じで配置する。ダイスのどっちを縦軸、どっちを横軸にするかは自由なので、この場合は1-6か6-1のどっちかに置ける。置くときには自分のディスクをタイル上に乗せて、自分のであることを示す。
特殊タイルはこんなの。ウサギが相当悪い顔w
種を蒔いたら水やり。ダイスを1個使い、その出目以下の価値を持つ自分の種タイル1枚に水をやることができる。水をやると、その種タイルを裏返して野菜タイルにすることができる。
ここで「水やりの連鎖」という、このゲームを実に面白くしているユニークなルールが適用される。ある種タイルに水をやると、それに隣接していて、そのタイル未満の価値を持つ他の種タイルにも水をやることになるのだ。これは連鎖が終わるまで、直前のタイルからどんどん続いていく。しかもそのタイルが誰のものであるかは問わないので、場合によっては自分より他プレイヤーの方が多くの種タイルを野菜タイルにしてしまうことさえあるw
このアーティチョークに水をやると、青い矢印の順にどんどんと水やりが連鎖していき……。
最終的には4枚の種タイルが野菜タイルになる。
ここまで来たら、やっと収穫が可能になる。なげえなw ダイスを1個使い、その出目以下の価値を持つ自分の野菜タイル1枚をボードから取って手元に置き、その価値に等しい得点を即座に得る。このとき、その野菜タイルが自分の案山子タイルに隣接してたら+3点。その野菜タイルが星マス上にあり、案山子ボーナスを得ていなかった場合、その価値が2倍になる。価値1、2のカボチャとニンジンは案山子で守り、価値4、5のトマトとナスは星マスで育てた方がいいだろう。トマトはどっちでも同じ。とはいえ、そんなうまく行くかはダイス目と他プレイヤーの動向次第だけどねw
そして何と、この収穫も水やりと同じように連鎖するのだ! 下手なタイルを収穫してしまうと、他プレイヤーの方が得点が伸びるなんてことになりかねない。とはいえ、特に価値が高いタイルは自力で収穫するしかない。連鎖では価値の低いタイルしか収穫できないからね。自分でダイスを消費し、そして他プレイヤーの収穫を助ける可能性を考慮に入れても価値の高い野菜を育てるか。それとも価値の低い野菜を量産し、水やりと収穫にかかる手間は他プレイヤーによる連鎖任せにするか。これは相当な悩みどころだ。
ここまでが得点を得るためのメインアクション。このほかに、出目6のダイス1個を使って特殊タイルを裏返したり、任意の出目のダイス1個を使って鳥/ウサギタイルを出目の分だけ移動させ、他プレイヤーの種や野菜を除去したりできる。鳥は種だけを除去できるが、そのタイルがそのプレイヤーの案山子タイルに隣接している場合は除去できない。ウサギは野菜だけを除去することができ、案山子の影響を受けない。除去したタイルはゲームから除外するか、自分の手元に種タイルとして置くことができる。普通に考えると、常に種タイルにした方がいいように思えるが、ゲーム終了時にボード上に置いていない種タイルは失点になるので、一概にそうとも言えないところがミソだ。
最後に、出目6のダイス1個と、座標としてのダイス2個を使い、動物タイルを除去することができる。これは自分のでも可。食い荒らしたタイルをゲームから除外した場合、その動物タイル上に自分のディスクを1枚置かなければならず、これが不足すると新たな種を蒔けなくなるので、場合によってはそうする必要もあるだろう。
最後の種タイルがストックから購入されたら、そのプレイヤーの手番でゲームは終わり。それまでに収穫した野菜による得点と、同種の野菜によるセットコレクション、全種類の野菜によるセットコレクションから得点を得て、蒔けなかった種の分だけ失点。1枚目は無失点だが、2枚目以降はなんと-5点なので相当でかい。むやみに種を買うと痛い目を見るだろうw で、最多得点プレイヤーの勝ち。
いや、これ面白いんじゃないの? ダイスを使う以上、ある程度運の要素はあるものの、出目は大きい小さいよりも、狙った目が出るかどうかの方が重要になるだろう。つまり「6出ろシステム」ではない。そういうのはあまり好きじゃないので、ここは高評価。前述のように、野菜は価値の高いものの方が高得点だが、価値が高いほど連鎖の恩恵を受けづらいため、自分で手番とダイスを消費しなければならない。もちろん、他プレイヤーはその周りに価値の低い種を蒔いて連鎖の恩恵を受けようとするだろうし、収穫直前にはウサギに食べさせようとするだろうw
特殊タイルの効果もよく考えられている。出目を変更できる日時計は有用だが、「座標として使われたダイス」にしか影響を与えないので、強力すぎるということはなさそうだ。他プレイヤーを直接攻撃する鳥/ウサギタイルは嫌らしいが、これらのタイル上にも所有権を示すディスクを置かなければならず、さらに食い荒らした種/野菜タイルをゲームから除去した場合、そのたびにディスクを追加しなければならない。そして各プレイヤーのディスクは9枚しかないのだ。不足すれば新たな種を蒔けないので、頻繁に食い荒らしてばかりもいられない。ゲームから除外せず、種タイルとして手元に置けばディスクは追加せずにすむが、ゲーム終了時の失点を考えると、終盤にはなかなかそうもできないだろう。
すべてのルールが絡み合って、ゲーム性の向上に貢献しているように思える。テーマが農業ということで私好みでないのが残念ではあるが、それでもプレイしたくなる魅力がある。農業テーマ好きなら外さないんじゃないかな。
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