クックの部屋

クックの部屋

病気になって気付いたこと PART1




あくまでもこれは現時点の躁状態でのことであるので、確信的ではない。
またうつになれば変わるかもしれない。

昔から外に出たことのない自信と不安を併せ持った人間だった。
このHPには今まで決して人前で話さなかったことがいくつか書いてある。
実はこのHPのことを知り合いや友人にほとんど話していない。
全部合わせて5人ぐらいか?そのうち何人見ているのか確認していないのでわからない。
後はほとんどここを作ってから知り合った人たちだ。
来ていただいてありがとうございます。

もうすぐこの病気になって4年になる。
いろいろな過去の体験が思い出される。
最初の鬱も躁も自分で病気だということが自覚できなかった。
これが一番この病気の怖い所だ。
普通の感覚で対応しようとすると、とんでもない結果を生む。
目には見えないが病気だ。それがわからない、本人は特に。
どちらもある程度決まったサインは発するので、周りは注意して対応してあげてほしい。
だが素人判断は難しいので、専門家に任せるのが一番だし、危ないと思ったら病院に連れていくほうがよいと思う。
最初の鬱の時、病院には行きたくなかった。
逃げるのが嫌だったのだ。中途半端で終われないと思っていた。
誰が見ても昔を知っている人間ならば驚くような顔や体、行動をするようになっていた。
食事休憩の1時間の間にコーヒーを10杯飲んでアシスタント女性達を驚かせた。
もちろん食事なんてしないが、心配されると嫌なので外に出て行った。
この女性達は派遣会社から来ていた人で、初めて会った人たちだった。
「完全自殺マニュアル」という本を買い、仕事の合間にカバーをして読んでいたらたまたまお客さんが来て接客中に見たらしいのだ。
そのころ好きな本も読めなくなっていたのに、突然本を読み出したのにびっくりしてのぞいたらしい。
驚いた私は「友達から借りた」とウソをついた。
まだ新品の本なのに、気付いたかな?

接客が出来ずにお客さんからクレームが来た事もあった。
何人かの人は心配して声をかけてくれたが、大丈夫と言っていた。
全然大丈夫じゃないのに。本人はわかっていない。病気とは。
同居人のおばあちゃんを亡くした私でもわからなかったのだ。
おそらく普通の人はわからない。
実は私は入院した病院に行く前に、同居人のおばあちゃんが行っていた病院に2回行ったのだ。
先生に症状を話すと「うつ病の可能性があります」と言われて薬をもらって飲んだがぜんぜん良くならない。
抗鬱剤はすぐには効かないのを知らなかった。
逆に2週間以上の精神科の通院は生命保険新規加入の際、告知書に書かなければならないという余計な知識はあった。
2回目に先生と議論になった。
性格の弱さが原因だと思っていた私は過去を悔やみ、先生に「今の状態は性格の弱さから来ているのではないかと言った」
返答は「それはわからない」
この医者はぜんぜんわかっていない。その言葉を聞いて失望した私は2度と病院に行かないと誓った。
みるみる状態は悪化して、仕事でも多くの問題が出てきた。自分を支えられなくなってきた。
それでも逃げずに立ち向かった。バカだよ、今考えたら。
逃げる事が嫌だったのだ。自分で自分を失望させたが、それでもがんばった。
何人かの信用し信頼していた人に踊らされた上に攻撃され、最終的に最も信頼していた人から強烈なとどめを刺された。
もう死んでお詫びをする以外にはないとしか考えられなかった。
実行は何回かしたが、意識が遠くなり、心地よい気分にまで陥ったことが1度ある。
今から思えば死んだはず。あの時に。
しかしなぜか突然目が覚めて、強烈な現実に引き戻された。
臨死体験か?よくわからない。でもなぜか死ななかった。
あの時死んでいたら、強烈な怨念を残して漂っていたかもしれない。
その後、入院した病院につれていかれ、某大学病院の先生の診察を受けた。
たまたまその時週1回だけ来ていたのだが、入院を勧められたものの断った。
仕事が気がかりだった。出来ないのに仕事にこだわっていた。

すこし前に同業者の勉強会での海外研修旅行に無理やり参加させられた。
その会の役員をしていたのだ。それがあまり人数が集まらなかったため、責任を取って行かされたのだ。
金は15万ぐらい払っていたが、旅行なんかする気分ではなかった。
私を踊らせて、わかった上で攻撃した人は研修があるので連絡がしばらくとれないと言った私にこう言った。
「今の仕事もちゃんと片付いてないのに、いい身分だな、問題はどうやって解決するのだ、海外旅行だろ」
この言葉は私を苦しめた。そうだ、問題は解決していないのに旅行に行っても帰って地獄が待っているだけだ。
前日夜まで旅行の準備をしていたのに、当日朝異様に早く目が覚めた私は父に行かないと言い張った。
結局、無理やり参加させた人に電話して行かなかった。
金の問題ではない。参加していたら迷惑をかけていただろう。
義理は果たしたのだ。結局金はほとんど返ってこなかった。
多分批判もあっただろうが関係ない。なんで私を無理に行かせたのか今でも理解に苦しむが、自分が言い出したことが出来そうになかったので結果的に私に参加させたのだろう。

最終的にもう一度入院した病院に行き、またその先生に当たり、今度は強制的に入院させられた。
以前の病院で質問したことをこの先生にも言ったが「うつの人は皆そう言うのだよ」と言い、看護婦さんを振り切って帰ろうとした私を説得した。
今でも思うがこの先生は名医だと思う。間違いなくこの時入院していなければ死んでいただろう。
同じ医者でもこれだけ違うのだ。この時の経験から私は自分で病気の事を勉強するようになった。
精神科の医者選びは難しいと思う、検査してもわからないから。レントゲンでもわからない。表情や雰囲気、会話などで判断しなければならない。
患者の気持ちを察してあげられない医者は今でも確実に存在する。
一歩間違えたら死なせてしまうのに。逃げ道はいくらでもあるから責任をとる必要もない。
精神科の医者は患者の言う事を毎日聞かなければならないので、患者の世界に引きずりこまれて精神を病んでしまうケースがあるらしい。
だからといって仕事だから仕方がないのではないか?
まあ私は医者ではないのでわからないが、もう少し若ければ医学部に入り精神科の先生を目指したいと思うだろう。
でも先生も患者を選べないもんな。色々な患者もいるだろうし、大変だろうな。





© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: