クックの部屋

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新聞勤労少年




私は中学1年~高校1年までと浪人中の1年間、新聞配達をしていた。
最初は大手全国紙で半年ほど、次は零細地方紙で最後まで。
浪人中は集金もした。これは大変でしんどい。

あまり数多く配っていたわけではないが、零細地方紙なので、配達先が飛び飛びなのだ。
今その新聞社は倒産してなくなってしまった。

何も教えてもらわずにやったため失敗も多かった。あまり厳しく言われなかったので続けられたのだと思う。
当時は確か新聞休刊日というのが元旦だけではなかったか。
最近の勤労新聞奨学生は週に一日交代で休みがもらえるらしい。
そうでもしないと配る人がいないのかもしれない。
実際会社の新聞は2紙取っているが、配達人は日本人ではない。
もちろん中学生なんかはいない。だが当時は小学生もいたぞ。
今でも時々、配達先がわからなくなったり、1部余ってしまってオロオロする夢を見る。
日本は豊かになったのか?

集金に行くとその集金先の会社や人の人間性が良くわかる。
よく文句を言われた。配達が遅いとかいうのはしょうがない。
私が配っているわけではないのだから(笑)
ただ難癖付けて払いたくない人は数多くいた。
私はアルバイトなので無理やり払わせるようにした事などはない。

ただそこで不思議な法則を発見した。

「集金人に難癖付けたり、明らかに見下した態度を取ったり、払わなかった会社や商店等は、その後ほとんど潰れてしまったのである」

個人の場合は夜逃げした人が多かった。1年しかやっていないので追跡調査したわけではない。
その後大阪の大学に行ったのでたまにしか帰ってこなかったが。

いかに新聞集金人であろうと一歩違ったら、お客様になるかもしれないのだ。
実際会社の商品を買うことはなくても、飲食店などであればゴハンぐらいは食べる。
もちろん対応がいい所だけに食べに行っていた。
不思議とそういう店は残っているものである。

この教訓は今でも強烈に残っている為に、セールスマンや出入り業者さん、集金人などにも偉そうな態度は絶対取らないようにしている。
あまりにもシツコイ場合は別だが、いい経験をしたと思う。

私は中国から来た新聞奨学生と仲が良い。この人は一流大学の大学院生だ。
今は新聞社が用意したボロアパートに住んでいる。
真面目で勉強熱心、日本に来るには大変な苦労が要り、基本的には頭が良くないと来られない。
将来は日本と中国を結ぶパイプ役になるべく商社に入社して、独立も考えていると言う。
将来リベンジして大金持ちになる可能性もありえる。

人はどう変わるかわからないものだ。

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