くれーじーくえいる ぶろぐ

くれーじーくえいる ぶろぐ

2007.08.30
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カテゴリ: 作品色々見聞録
<←高知市文化プラザかるぽーと内にある『横山隆一記念まんが館』の入口。入ってすぐの横にアトムの像が立っている>

 今日は久々に高知まで足を伸ばして、2つの博物館をハシゴして漫画にまつわる2つの企画展を見てきました。
 一つは高知市文化プラザかるぽーと内にある 『横山隆一記念まんが館』 で開催中の 『横山隆一・手塚治虫二人展 ~フクちゃんからアトムへ~』 (2007年7月14日~9月24日)。もう一つは香美市香北町にある 『アンパンマンミュージアム』 で開催中の 『手塚治虫文化賞10周年展』 (2007年7月4日~9月3日)です。そう、どちらも"漫画の神様"手塚治虫に関連する企画展なのです(^^ゞ
 この2つの企画展は共に手塚治虫をテーマにした企画のためか連動形式になっており、双方のチケットの半券を持参するとそれぞれ団体割引料金で観覧できるようになっています。ちなみに、管理人は横山隆一記念まんが館ではJAF割引で安くすることができました(笑)
 19日に県歴史文化博物館に出かけたときにこの2つの企画展のことを知り、8月最後の休みの日に行こうと計画を練っていたのですが、性懲りもなく前日に夜更かししたため起床が遅れ、西条を出発したのは1100頃でした(笑)高速代をケチるため、今回は往復とも高速道路を使わず国道194号線を通ってのんびり行きました。先に高知で横山隆一記念まんが館を訪ねた後、○km離れた香美市のアンパンマンミュージアムまで足を伸ばすという強行軍です。

 新聞連載漫画『フクちゃん』等で知られ、また漫画だけでなくアニメ制作も手掛けるなど近代日本漫画の黎明期に大きな足跡を残した高知出身の漫画家・横山隆一(1909~2001)。その代表作である『フクちゃん』を中心に横山隆一の足跡を紹介するのが横山隆一記念まんが館です。

 管理人は流石に横山隆一については詳しくなく、辛うじてTVアニメ版の『フクちゃん』を知ってる程度ですが、手塚治虫とこれほど親密な交流があったのは初めて知りました。
 今回は企画展ついでに常設展示も見て回りましたが、戦時中の『フクちゃん』とアニメ版についてはあまり詳細に紹介されていないのがちょっと気になりました。新聞漫画としての『フクちゃん』は1936~71年まで朝日新聞・共同通信配信・毎日新聞で連載された超ロングラン作品ですが、戦時中になると世相を反映して戦時色を反映した内容になっていき、1944年には横山氏自ら演出に参加した国策アニメ映画『フクちゃんの潜水艦』も作られたりしています。また、アメリカ軍が制作した対日宣伝ビラ『落下傘ニュース』でも『フクちゃん』が載せられていたことが知られています。ちなみに、これはもちろん新聞連載からの無断転載ですが、戦後横山氏はアメリカ大使館に対して原稿料としてシャレで180円を請求、アメリカ側も快諾して180円を払ったというアメリカンジョークなエピソードが残っていたりします(記念館にその書面と支払われた180円分の硬貨が展示されている)
 また、『フクちゃん』は漫画連載終了から11年後の1982~84年にテレビ朝日系列でTVアニメ化されています。このアニメ版は人物等の設定を現代風にアレンジしており、若い人はこっちを知っているという方も多いのでは? このアニメ版の第1話はガキの頃に見たのを今でもよく覚えてますよ(笑)

 かるぽーと内で昼飯食って企画展を見てから、国道195号線を一路香美市香北町へ。アンパンマンミュージアムに着いた頃には1600を過ぎておりました。ふぅ・・・(疲)
 絵本『アンパンマン』で知られる高知出身の作家・やなせたかし。1973年に絵本として登場した当初は編集者側のウケはよくなかったそうですが、子供たちから草の根で地道に人気を獲得し、1988年からは日本テレビ系列でTVアニメ『それいけ!アンパンマン』がスタート、劇場版も多数制作されてその人気をすっかり不動のものとしています。そのやなせたかしの故郷である香北町においてアンパンマンの足跡を紹介するのがアンパンマンミュージアム(香美市立やなせたかし記念館)です。
 このアンパンマンミュージアムの別館で開催されている『手塚治虫文化賞10周年展』は、手塚治虫の業績を記念して1997年に創設された 『手塚治虫文化賞』 (主催:朝日新聞社)が2006年に10周年を迎えたのを機に、過去10年間の同賞受賞作品の中からマンガ大賞を受賞した作品を直筆原稿等で紹介すると共に、作品の創作意図や選考理由、関係者コメント、受賞者が好きな手塚作品へのコメント、さらに手塚治虫の直筆原稿なども併せて紹介する企画展です。
 管理人的に手塚治虫文化賞といえば、1999年の第3回で『MONSTER』、2005年の第9回で『PLUTO』が共にマンガ大賞を受賞し、現時点で唯一2回大賞を受賞している浦沢直樹。もちろん今回の企画展でも両作品の直筆原稿が展示されており、気になっていた『PLUTO』の原稿はAct.12『家族の肖像の巻』のものでした。また、大賞受賞者のインタビュー映像でも浦沢氏がコメントしておりました。他にも手塚治虫の『どろろ』の直筆原稿があったり、世相と漫画の表現規制に冠する年表があったりと色々興味深い展示でした。
 せっかく来たので、主目的ではありませんがアンパンマンミュージアム本館も見学。ちなみに、これを見て知ったのですが、やなせたかし氏がアンパンマンに込めた『正義』のコンセプトは "ほんとうの正義というものは、けっしてかっこうのいいものではないし、そしてそのためにかならず自分も深く傷つくものです" とのこと。氏はTVアニメや特撮に登場する"正義のヒーロー"が自らは全然傷付かないことに不満を持っていたそうで、故にアンパンマンに "自分の頭を困っている人に食べさせて助けるが、例えそれで自らが傷付いていても敵と戦う" という正義のあり方を与えたのだそうです。・・・・・・で、管理人がこの説明を見てふと頭に思い浮かべたのは何故か『Fate/stay night』の主人公・衛宮士郎だったりする(笑) あれ? 自身が傷付くのを恐れず敵と戦うという"正義"ってアンパンマンも士郎も同じなんじゃ? "ただひたすら他者を救うことにこだわって自身が傷付くことにまったく頓着しない" というものであり、アンパンマンに込められたそれとは一見似ているようで全然違うような気もするんですよねぇ。

 ・・・とまぁ最後にそんなことをぼんやりと考えつつ、本日の高知の道行は無事終了。管理人は再び元来た長い道のりを引き返して2030過ぎに無事西条に帰り着いたのでした。





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Last updated  2007.08.31 22:17:40 コメントを書く
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