わたしは価値を創る

わたしは価値を創る

December 12, 2004
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カテゴリ: 映画の話
久々に映画を観た。といってもテレビの洋画劇場である。
それで久々に感動してしまった。。。
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監督はロマン・ポランスキー。ポーランドに生まれ、ごく若いうちから映画の才能を発揮した人である。
ただアメリカで妻が殺されたり、本人も未成年者との交際がスキャンダルになったりと「呪われた監督」というイメージがあった。

ただ本人も円熟期を越えて、代表作を残したいという思いは強かったのだろう。これは自らのルーツに関わる物語である。

思えば、スピルバーグが「シンドラーのリスト」を作った時、あの決してすばらしい出来とは思えない映画をポランスキーは「映画の歴史の中で最も重要な仕事」と尋常でない褒め方をしていた。
それだけ、先の大戦におけるユダヤ人の歴史に対する思い入れは並々ならぬものがあったのであろう。
これは念願の作品である。。

ただし、決して大仰な演出があるわけではない。むしろ、劇的なテクニックをほとんど使わない抑えた淡々とした演出を見せる。

作品として、どちらがいいかといえば、私は、こちらの方が真実味があり、深い感動を呼ぶものであると思った。

この主人公は、ピアノが弾ける以外、何の取り柄もない面白みのない人物である。容貌もどちらかといえば、みすぼらしい。
ほとんど抵抗らしい抵抗もできずにひたすら逃げ回る。なんの反抗もひらめきもユーモアもないのである。

それが逆に、ユダヤ人のおかれた絶望の深さを感じさせる。

主人公は、ただ運命を受け入れ、耐え続ける。肉親の死に泣く場面もない。絶望的な場面の連続で、ドラマチックでさえない。

ただ、時折、耐え切れぬように、頭の中をピアノの旋律が走る。。それが、つかの間の生のほとばしりを見せるようで感動的なのである。

ほとんど情動を廃し、色も抑え目で、ドラマの盛り上がりもない。ナチスを不必要に悪として誇張するわけでもない。事実だけを淡々と描いて、静かな感動を呼び起こす。。こういう映画を演出しきるのは、実は並大抵の力量ではないのではないか。

この映画、観た後も、けっこう、心に残るのである。





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Last updated  January 7, 2005 11:45:53 AM
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