わたしは価値を創る

わたしは価値を創る

June 10, 2006
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カテゴリ: 映画の話
■観てつまらなかった映画のことはあまり書かないことにしているのだが、これは期待が大きかったので書いておく。

■前評判もいいし、なにより予告編で観た「建設中の東京タワー」というイメージがすばらしい。CGもこういうことをやってくれると意味がある。昭和33年という時をこれほど雄弁に象徴するオブジェがあるだろうか?

期待通り、映画の中では、幾度も登場し、1年かけて徐々に完成していく姿が描かれる。こういうイメージを提示できることが映画の醍醐味である。これこそが真の主人公でないかと思わせる。

■それに併せて、町の風景や、車や、家電製品や、服など、当時の風俗をマニアックに見せていく。セット撮影が少々安っぽい感じもするが、それは仕方ない。

■昭和33年というのは、高度成長期がこれから始まろうとする時である。今ほど、人々の価値観が多様ではなく、不安定ではなかった。貧しいけれど、頑張れば報われると多くが信じていた古きよき時代。

■私は、その時代を、21世紀にどういう意図をもって描くのかを知りたかったのである。

ところが、映画を半分過ぎたあたりで気づいてしまう。「これって、昭和33年を舞台にしなくてもいい話じゃないか」

■内容は人情喜劇だ。頑固だが気のいいおやじ、優しいがしっかり者のお母さん、腕白小僧、根性の座った女工、売れない小説ばかり書いているインテリ崩れ、わけありのお姉さん、妙にいじらしい子供。

これをそのまま江戸中期の町人長屋の話に置き換えてもいいのである。あるいは幕末期の海坂藩の話としても通用するだろう。極端な話、千年後の火星を舞台にしてもいい。



■単に昭和レトロのブームに乗った映画を作りたかったのか?

昭和の人々は人情味があったと言いたかったのか?

そんなコンセプトだとするとくだらない映画だ。

■昭和の高度成長期があったから、バブル期があり、バブル崩壊があり、今がある。

昭和という時は、すばらしい時代であったし、課題を抱えた時代でもあったはずだ。

なぜ、すばらしい時代だったのか。また何を積み残したのか。何を先送りにしたのか。

現代に生きる我々にとって昭和とは何だったのか?

ところが、この映画には、現代につなげようとする意図がまるでない。なぜ、大金をかけて昭和33年を再現するのか、その意味がわからない。

■ジョージ・ルーカスの「アメリカン・グラフティ」でも、最後に登場人物の行く末が語られる。そこで、物語が現代とつながる。

ウッディ・アレンの「ラジオ・デイズ」でも、登場人物は次の時代へ向けて成長していく。

この映画では、登場人物は、昭和33年という「よき時代」に留まろうとしているかのようだ。



■せっかくセミナーの題材にしてやろうと思っていたのにこれではどうにもならん。

【DVD】ALWAYS 三丁目の夕日 通常版





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Last updated  June 10, 2006 04:46:28 PM
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Re:「ALWAYS 三丁目の夕日」(06/10)  
これってかなり前評判とか高かった気がします。
ダメでしたかぁぁ。
私は今さらですが、映画は韓国ものにはまってます (June 11, 2006 01:25:55 PM)

Re[1]:「ALWAYS 三丁目の夕日」(06/10)  
TKCV  さん
プリンセスプータンさん
>これってかなり前評判とか高かった気がします。
>ダメでしたかぁぁ。
まあ評価は主観ですから、あまりお気になさらずに。前評判が高かったというのは、面白い感じた人が多いということですよ。やはり、つまらないという感想は書くべきじゃないですね。
韓国ものは実はあまり観てません。。すみません。 (June 11, 2006 11:03:53 PM)

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