わたしは価値を創る

わたしは価値を創る

July 4, 2006
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カテゴリ: 映画の話
■先ほど、疲れたと言ったばかりであるが、DVDを観て、これは書かねばならんとPCに向かう次第である。

■原題は「WHEN WE WERE KINGS」

■1974年、当時ザイールの首都だったキンサシャで、ジョージ・フォアマンに、モハメッド・アリが挑戦した世界ヘビー級タイトルマッチを中心に組み立てられたドキュメンタリーである。

■ジョージ・フォアマンといえば、アリの好敵手であったジョー・フレイジャーをたった2Rで4回ダウンさせて破った怪物。ボディへのパンチを受けたフレイジャーが、一度空中に浮いてからKOされたという戦慄のハード・パンチャーである。この当時のフォアマンのことを史上最強だと言う人は多い。

■かたや、モハメッド・アリは、長くヘビー級チャンピオンに君臨した名ボクサーであるが「ベトコンは人種差別はしない」という名言を残して徴兵拒否し逮捕され4年間のライセンス剥奪、その後、復帰してからはジョー・フレイジャーにもケン・ノートンにも勝てない有様。まさに落日の王であった。

■常識で考えると、アリに勝ち目はない。誰もが、アリの引退試合になることを予想した。

■試合がキンサシャで開かれたのは、悪名高いプロモーター、ドン・キングや、ザイールの独裁者モブツの野望によるところが大きい。(モブツは治安維持のために犯罪者を100人無差別に処刑したと言われる)ボクシングの試合とともに、ジェームス・ブラウンやBBキングのライブが開催された。

■映画は、彼らのライブ映像をMTVのように挟みながら、喧騒と猥雑と高揚の中、時代の様々な状況がアリとフォアマンの試合に収斂していく様をテンポよく見せていく。あの時代、アメリカの黒人にとって、アフリカで大きなイベントを開くことは、重要な意義があった。

■なにが素晴らしいといって、他に代えることができないアリのキャラクターそのものである。



アリのハッタリの強さ、天真爛漫なナルシズム、神々しいほどのカリスマ性は、彼でしか表現することはできない。試合前のインタビューでフォアマンを罵るその口で、自分自身を賛美し、さらに博愛主義を大真面目に説くのである。

時代に対峙する人々は、アリという存在に何かを託し、象徴しようとする。ノーマン・メイラーやスパイク・リーをはじめ、その時代を生きた人々がアリを熱く語る。

このドキュメンタリーを観て、思いを新たにした。アリこそまさに20世紀を代表するスーパースターであったと。

■ザイールの観客を味方につけたアリは「アリ、ボマイエ(アリ、奴を殺せ)」の合唱を煽り、最強の男を精神的に追い詰めていく。

ロープにもたれながらひたすらガードに徹してフォアマンのうち疲れを待ったアリは、8ラウンド、ついに必殺のワンツーを命中させる。最強の王者が、スローモーションのようにゆっくり回転しながら倒れていく。まさに奇跡の勝利。

■その後、アリは22戦を戦い「グレイテスト」の称号を勝ち得る。しかし、その代償として、重いパーキンソン氏病に侵される。

■フォアマンは2戦後引退し、キリスト教の宣教師となる。最高の人格者として称えられるほど人間性を成熟させながら、青少年厚生施設の建設資金捻出を目的に、ボクサーとして復帰、45歳でヘビー級チャンピオンに返り咲く。

■なんと、ドラマチックな登場人物たちなんだろう。久々に観たドキュメンタリー映画であるが、素晴らしかった。。。

スリラー・イン・マニラ
カシアス・クレイの伝説


「ホエン・ウィー・ワー・キングス」オリジナル・サウンドトラック







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Last updated  June 10, 2014 06:58:15 AM
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