わたしは価値を創る

わたしは価値を創る

May 1, 2009
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カテゴリ: 映画の話
自分で起こした厄介事だから、自分で片付けようか。



非常にメッセージ性の強い映画です。だから好き嫌いが分かれるかも知れません。

ただ映画としての完成度は高い。だから好き嫌いに関わらず「いい映画」であることは間違いありません。

■監督クリント・イーストウッド。「 チェンジリング 」に続き、いい映画を連発しております。いまやアメリカを代表する監督になったんですね。

でも今回は、俳優としての力量を見せています。単に演技で魅せるというのではなく、自分自身のキャリアを賭けた役柄を演じています。

主人公は朝鮮戦争に従軍経験のある老人。自動車メーカーのフォードの組立工として働き、現在は引退して犬と暮らしています。家では70年代の名車「グラン・トリノ」を大切に磨き、子供がトヨタに乗っているのを見てしかめっ面を見せます。

古きよきアメリカを体現していると言えばかっこいいですが、実際には偏屈で近所にも子供たちにも疎んじられています。単なる迷惑な頑固じじいです。

イーストウッドはこの役柄を「タフガイのなれの果て」として演じています。まさにダーティー・ハリーがじいさんになったらどうなるか?という演じ方です。キャリアを賭けているというのはそういう意味です。



人種差別主義者のようですが、近所に住んでいるのは、アジア人ばかり。黒人の不良には平気で「クロ」と呼び捨てます。もっとも古くからの友人とは「イタ公」「アイルランドのアル中」「ポーランドの偏屈」などと言い合う仲ですから、人種的偏見をジョークの種にしているだけで、他意はないのかも知れません。

ただ自分の主張を振りかざし、周りに協調せず、気に入らないことがあれば暴力の行使をちらつかせる。。。元タフガイの行状がそのままアメリカの置かれた現状を象徴するように描かれています。

■老人は、隣に越してきたアジア人(ラオスあたり)との交流で人間らしい感情を徐々に取り戻していきます。

意固地なタフガイと若いアジア人との友情は、いびつで不器用で、この映画の見せ場となっています。

このあたりの展開は、ほとんどコメディです。トム・ハンクスとかが演じれば、そのままコメディ映画の出来上がりですよ。

■ただしこの映画のタフガイは、自分自身の行動(お節介)により、周りを暴力に巻き込んでいきます。

自分が引き起こした暴力の連鎖をどのように決着するのか。

彼は、タフガイらしい覚悟を見せて、事件に決着をつけます。

まあ、どうなるのかは言わないでおきましょう^^

■最後の決着のつけ方が、この映画の強いメッセージとなっています。

自分が引き起こした暴力だから、自分で決着つけようぜ。というわけです。



ただ賛否両論あるでしょう。甘いといえば甘い。安易なヒロイズムとも言えます。

感動的なのですが、正直言って、私は複雑でした。

グラントリノ





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Last updated  May 2, 2009 02:44:49 PM
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