わたしは価値を創る

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January 5, 2012
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カテゴリ: 映画の話
ザ・ファイター



ボクシングそのものが好きということもありますが、やはり、生死をかけるようなスポーツですからドラマになりやすいのかも知れません。

それに「ロッキー」の演出にみるように、貧乏くさいドラマ部分と華やかな試合部分のコントラストが効いて、盛り上がるということもあるのでしょう。

■この映画、評判がいいので楽しみに観ました。

主人公は、ミッキー・ウォードという実在のボクサーです。アメリカでは有名な人らしいが、メジャーなタイトルをとったわけではないので、世界的にはあまり知られていません。

なんでも、元世界チャンピオンの強豪選手と激闘を演じたノンタイトル戦が、リングマガジン・オブ・ジ・イヤーに選出されたそうです。

ただし、この映画ではその試合には触れていません。主人公と家族とのユニークな関係を中心に展開します。

■この映画の設定が面白いのは、主人公のミッキーだけが優柔不断な“草食系”で、他の登場人物の殆どが自己主張の激しい“肉食人種”であること。

子だくさんの母親は、ミッキーのマネージャーを気取っていて、元ボクサーの兄はトレーナー。その他大勢の姉たちが彼らを取り囲んでいます。



金のためには、階級の違う相手とも平気で試合をさせるえげつない家族です。

そこに絡むのが、主人公と恋人になるバーの女の子。こちらもえらい自己主張の強い女性で、家族と取っ組み合いの喧嘩を演じます。

■物語は、そんな乳離れできていない主人公が、恋人の助けもあって、家族から自立し、また再び和解して、新たな結束の元、ビッグ・マッチ(マイナー団体の世界タイトル)に挑むというものです。

■物語のコンセプトはいいですね。悪くない。出来は、佳作といったところでしょうか。

ただし、どうも消化不良さが残ります。

なぜかというと、物語の肝である家族との対立→自立→和解という流れが上手く描けていないように思えるのですな。。。

■ミッキー・ウォードの兄にあたるのが、これもボクサーのディッキー・エクルンド。(父親が違う)

かのシュガー・レイ・レナードと戦ってダウンを奪った(試合は判定負け)というのが自慢なのですが、現在は、ヤク中で、どうしようもない人物です。

映画は、この兄にスポットを当てています。

主人公のミッキーは、小さい頃から兄を英雄視していて、依存していたらしい。ところが実際には堕ちた英雄どころか犯罪者です。

主人公が、この兄への精神的依存からどのようにして逃れるのか、がドラマのポイントとなります。



上手く描けば、さぞ感動的になったことでしょう^^;

ところが、本来ならばじっくり時間をかけて描くべきところを、わりとあっさりと処理してしまっている。

これでは、感動するところがありませんや。

■主演はマーク・ウォールバーグ。私生活では乱暴者だそうですが、この映画では抑制のきいた役をやっています。

それ以上によかったのが、兄を演じるクリスチャン・ベイル(バットマン)。ワルで、ヤク中で、目立ちたがりで、それでいて、気が小さく、マザコン。嫌味にならず可愛げのある男として演じています。



やはり脚本と演出が、イマイチ、的を外してしまったんですね。惜しい。





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Last updated  June 10, 2014 06:31:42 AM
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