89年のタンカー座礁事故、現在でも環境に





 1989年のタンカー座礁事故、現在でも環境に影響を及ぼす



2003年12月22日、アメリカ

 雑誌「サイエンス」に掲載された研究結果によると、1989年スーパータンカー「エクソン・バルディス」号座礁事故で流出した原油が未だにアラスカ湾の環境に深刻な影響を与えているという。

 89年に事故が起きた当時、科学者たちの多くが、事故は鳥類や海洋哺乳類に深刻な影響を及ぼすものの、原油が海中で分解すればすぐに環境も回復するだろうと予測した。こうした予測に反し、残留する原油は現在でも湾内の海洋生物の繁殖を遅らせ、成長も阻害されているという。

 エクソン・バルディスの原油流出事故では少なくとも25万匹の鳥や海洋生物が命を落としたと推定される。事故により湾内の漁場や、地元の人々が自然に生息する食べ物を採集するのに利用していた地域も閉鎖された。エクソン社に対する訴訟では、地裁レベルで50億ドルの賠償金支払いを命じる判決が出た後、現在も上訴審が行われている。

http://www.planetark.com/dailynewsstory.cfm/newsid/23190/newsDate/22-Dec-2003/story.htm



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