楽天競馬
地方競馬の楽天競馬|日替わりライターブログ  楽天競馬ブログ 13234340 ランダム
ホーム | 日記 | プロフィール

カレンダー

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

楽天競馬ライター

楽天競馬ライター

2019年07月25日
XML
カテゴリ: 横川典視
木曜担当のよこてんです。

 盛岡にもついにやって来たようですよ!夏が!
 7月に入ってもこの時期にないくらい涼しい日々が続いていましたが、今週からは30度超えの日が始まるようです。ついに?とうとう?ようやく?
 昨年などはしかし、6月下旬頃からもう雨でも降らない限りは30度を超える・・・という暑さになっていましたから、ここまで過ごしやすい日が続いた今年がちょっと楽すぎた感じではあります。
 さてここからは。気象庁による夏の長期予報では気温は「平年より高め」となっています。9月まで厳しい残暑が続いた2016年。8月に入って一気に暑さが和らいだ2017年。猛烈に暑い日とそうでも無い日の差が極端だった2018年。今年はどんな夏になるのか?
 いずれにせよ盛岡の“夏”はお盆過ぎまで。間もなくやってくるクラスターカップで、去りゆく夏を(というのは気が早いか?)を楽しみ尽くして下さいませ。

 さて先週の日曜日に行われた3歳重賞『ハヤテスプリント』。4頭の遠征勢が上位を独占し、その遠征勢と岩手勢の間には9馬身もの差が開くという非常に衝撃的な結果となりました。


★ハヤテスプリント優勝/ケンガイア

 南関からの3頭は留守杯日高賞を勝っているグローリアスライブはもちろんのこと、ケンガイアやカンゲキは重賞で上位こそないものの短距離戦では安定した走りを見せていましたし、ホッカイドウのイッキトウセンにしても昨年の門別・栄冠賞の勝馬で、そこでは後のグレード勝馬をも退けていた馬。一方の地元勢はダートの1200mとなるとちょっと?という感じの馬たちでしたから、遠征勢は4頭のみとはいえ手強いなとは思っていたのですが、しかしここまでとは。

 なによりケンガイアの勝ちタイムが速いですよね。1分10秒8。これは7月14日に行われた岩鷲賞に当てはめると1着ラブバレット(1分10秒0)と2着メイショウオセアン(1分11秒3)の間に割り込めるタイムです。


 第1回のクラスターカップの勝ちタイムが全く同じ1分10秒8なんですね。あの時も、重賞を勝ったこともないような3歳牝馬があっさり古馬を退けて、岩手の馬たちよりも1秒以上も速くて、JRAの層の厚さは凄いなと思うと同時に、これはこの距離で地方馬が勝つのは難しいぞ・・・と思ったものでした。なんかこう、“奇しくも”という感じ。

 地元勢は大敗してしまったわけですが、岩手のシーズン前半の3歳路線は基本的に2000mを目指して作られていますから、そこにポロッと1200mが入り込んでも対応できる馬自体が少なかったのでしょう。
 例えば大井の優駿スプリントの上位馬は3歳になってから1200m以下のレースだけで進んできています。岩手は一応1400mのウイナーカップがありますが、水沢の1400mと盛岡の1200mは別物ですからね。

 加えて今年は、昨年後半の開催休止の影響があって3歳馬の層が例年に無く薄くなっています。結果として、どうみても2000mを目指す路線では距離が長いだろうという馬が中距離路線を進んできて、東北優駿まではがんばったけどもそこで休養・・・という事にもなっていたりします。

 岩手の3歳短距離路線の不足は以前からで、例えば3年前のハヤテスプリントを勝ったトドイワガーデンという馬は、3歳馬に手頃な短距離が無いからということで門別の1200mの重賞に遠征したりして適距離のレースを探すのに苦心していました。結局その後門別に移籍したのですが、同馬は今でも門別の古馬A級短距離路線で上位の常連として走っているのですから、岩手の視点からしたらもったいないですよね。貴重な短距離路線で戦える馬をみすみす逃すようなレース体系なのは。

 例えばウイナーカップを7月頭の盛岡に移動して1000mに距離短縮、いっそハヤテスプリントも1000mに戻す。どうせならフレンドリートロフィーなんかもダートはマイルじゃ無くて1000mとか1200mとかにしてしまう。
 3歳の中距離路線の勢力図って5月のやまびこ賞でだいたい決まってしまいますから、その後は3歳の一般戦も含め短距離中心の距離体系にしてしまっていいように思います。


 “今年の岩手の3歳馬の層がどんなものか”を調べようと思って、今年ここまでの地方3歳重賞の勝ち馬とそのデビュー地をピックアップしてみました。
 左からレース、開催地、勝馬、そのデビュー地です。区切りは月で1月スタート。

--------------------------------------
湾岸ニュースターカップ(名古屋)ブライアンビクター 笠松

新春ペガサスカップ(名古屋)アンタエウス 名古屋
園田クイーンセレクション(園田) アリアナティー 園田
花吹雪賞(佐賀)スーパージンガ 門別
ゴールドジュニア(笠松)オオエフォーチュン 園田
梅桜賞(名古屋)エムエスクイーン 名古屋

雲取賞(大井)ヒカリオーソ 川崎
ユングフラウ賞(浦和)ポッドギル 大井
飛燕賞(佐賀)ニュールック 門別
たんぽぽ賞(佐賀)エリーバラード JRA
園田ユースカップ(園田)ジンギ 園田
スプリングカップ(名古屋)アンタエウス 名古屋
--------------------------------------
中京ペガスターカップ(名古屋)トリマゴラッキ 名古屋
土佐春花賞(高知)ナンヨーオボロヅキ JRA
京浜盃(大井)ステッペンウルフ 門別
桜花賞(浦和)トーセンガーネット 浦和
若草賞(名古屋)ゴールドリング 門別
--------------------------------------
クラウンカップ(川崎)ホールドユアハンド JRA
新緑賞(笠松)サウスグラストップ JRA
あやめ賞(水沢)エムワンピーコ 水沢
ル・プランタン賞(佐賀)スーパージンガ 門別
菊水賞(園田)ジンギ 園田
東海クイーンカップ(名古屋)ゴールドリング 門別
佐賀皐月賞(佐賀)スーパージンガ 門別
東京プリンセス賞(大井)トーセンガーネット 浦和
羽田盃(大井)ミューチャリー 船橋
留守杯日高賞(水沢)グローリアスライブ 門別
黒潮皐月賞(高知)アルネゴー 高知
--------------------------------------
兵庫チャンピオンシップ(園田)クリソベリル JRA
駿蹄賞(名古屋)エムエスクイーン 名古屋
やまびこ賞(盛岡)グレートアラカー 盛岡
北日本新聞杯(金沢)スターキャデラック 浦和
東京湾カップ(船橋)サクセッサー 門別
のじぎく賞(園田)チャービル 園田
ぎふ清流カップ(笠松)フォアフロント 笠松
九州ダービー栄城賞(佐賀)スーパージンガ 門別
北斗盃(門別) リンゾウチャネル 門別
--------------------------------------
石川ダービー(金沢)ロンギングルック 金沢
東京ダービー(大井)ヒカリオーソ 川崎
兵庫ダービー(園田)バンローズキングス 門別
東北優駿(水沢)パンプキンズ 盛岡
東海ダービー(名古屋)エムエスクイーン 名古屋
関東オークス(川崎)ラインカリーナ JRA
高知優駿(高知)ナンヨーオボロヅキ JRA
北海優駿(門別) リンゾウチャネル 門別
ウイナーカップ(水沢)クルーズラミレス 門別
優駿スプリント(大井)ナガタブラック 川崎
--------------------------------------
クイーンカップ(笠松)リリコ 園田
オパールカップ(盛岡)マツリダレーベン 盛岡
ジャパンダートダービー(大井)クリソベリル JRA
ハヤテスプリント(盛岡)ケンガイア 船橋
--------------------------------------

 こうして見ると岩手の重賞を岩手デビュー馬が勝っている率が高くて“頑張ってるな”と思うのですが、“開催休止騒動が無ければ岩手に残っていたあるいは岩手にやってきたであろう門別デビューの強い馬”はそれなりの数がいたと思われ、そう思うとちょっと複雑な気分にもなります。
 各地の「ダービー」を門別デビュー馬が制することが非常に多いように、今の地方競馬では“門別デビューの良い2歳馬をいかにして引き寄せて3歳戦線に臨むか”がカギになる構図です。
 基本は「門別→南関東、残りはその他」ではあるんですが、昨年の岩手はその流通の流れに乗り損ねているので3歳馬の駒が少ないし層も薄い。3歳馬の層が薄くなると先々の古馬戦線にも影響してきますから、この影響はこの先何年かに渡って残ることになるのではないでしょうか。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2019年07月30日 10時27分59秒


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: