里の種

里の種

2008/11/15
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カテゴリ: 自然
台所の曇りガラスの外側に、落ち葉のように蛾が貼り付いているのが、灯りをつけた台所と外の暗さのコントラストで、影絵のように映る。温水の湯気が手元から立ち上って、外の寒さを感じさせる。木枯らしが弾き飛ばしはしないかと、蛾の影を何度も確認する。何故だかずっとそこにいて欲しいと思う。そんなことは知らないよ。とでもいうように、翌朝、蛾はいなくなっていた。

凹凸の半透明の硝子戸を挟んで向かうふたつの命

葡萄酒を飲んで腹より温まる機械のような虫の声して

アア、アアと鴉が啼けば昼の月今日のこの身もみな過去になる





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最終更新日  2008/11/15 09:01:22 PM
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