Qingxiangの日々的話話

Qingxiangの日々的話話

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

Qingxiang

Qingxiang

2006年07月06日
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
この日の夜の太極拳の練習でのこと。

見学の女性が一人来られました。
若くて、清楚な印象のかわいらしい女の子。
たまたま入り口近くで自主ウォームアップをしていた私ですが、彼女が話し出すのを聞いた瞬間に発音で「あ、中国の人だ」とわかりました。
この会場での受付事務担当講師の方に「学習経験は?」などと聞かれており答えている彼女の口から「24式、28式...」というセリフが。

え?
28式???

口を挟まなければ良いのに、ついうっかり「28?」と横から聞いてしまった私。
担当講師いわく「中国の人はどんどん新しく套路作りよるからな」と。


何でも、お祖父さんに太極拳を習っていたとのこと。
昨年の全港賽(All HonKong Championships)にも出場していたとのこと。
これについては思わず「香港國際武術節?3月ロ馬?(Xianggang Guoji Wushu jie? San yue ma?=香港國際武術フェスティバル?3月の?)」と確認したのですが、昨年9月4日だというので「嗚呼、そうそう、確かに去年の9月4日は全港賽(全港武術公開錦標賽=全香港武術公開選手権大会のこと)だったよね」ということでこれまた納得。

で。

とりあえず彼女はそのまま練習を見学...と相成ったのですが、流れで?何だかそのまま私がいろいろ説明することに。Mセンセイゴメンナサイ
上海で自分がやっていたことと、日本の規格に開きがあるようで意外そうな反応でした。
確かに、日本は「こうじゃないとダメ!」という度合いが強く定められていますもんね。
この日の私は自分の練習をしようと(←それも実は太極拳じゃなかったり...汗)担当の先生の許可をいただいてクラスから外れていたので、説明しながら“壁に背中付いて馬歩~”とかやったりしていました。
ひととおり見学はしたものの、24式か32式剣か、具体的にどのクラスに入るか迷っていた様子の彼女。
「日本に来てまだ3ヶ月」と聞いていたので、ハタと思い当たり「時間ありますか?お茶しに行かない?」と尋ねてみるとOKの返事が。

いや別にナンパとかそういうことではなくて(苦笑)。

こころ熱く武骨でうざったい中国
この本の中では「日本に居る中国人はすべて孤独だ」といったような描写があり、「きっとまだ日本人のお友達は少ないんだろうなぁ」「日本に住んでいると孤独感を感じることが多いだろうなぁ」と思い、おせっかいながらちょっと尋ねてみたわけです。

予想は的中で、彼女は来日してから孤独感を感じることがとても多かったようです。
「ご飯は人と食べるもの」が徹底に近い形になっている中国・香港などの人たちにとって、日本人の「一人で食事」は一種異様な光景に映ります。
周囲も「一人で食事」をしていることに気づいた彼女などはかなり聡明かつ勘の良いほうだと私個人は感じたのですが、上記の書籍によると通常は「自分が中国人だから差別されている。密な人付き合いを自分としてくれないのは、自分が中国人だからだ」と誤解を与えてしまうようなのです。
それは、中国人と日本人の“人付き合いの距離感”や“温度差”によるものがきわめて多いはずなのですが、たいていは気づかれることなく終わってしまい、かくして「日本人は中国人に冷たい」という寂しさと共に帰国する...そういう中国人が増えていくことになります。


それじゃ何だかあまりにも寂しくないかなぁ.....残念じゃないかなぁ......。
そう思って、さりげなく「時間ある?」と誘ってみたのですが、彼女にとってこれが良いことになっっていれば幸いです。
それから1時間半はいろいろと話をしたのですが(結局、香港隊の話ばかりしている自分がいましたが←オイコラ)、彼女は「久しぶりに笑って顔が痛いw」と何度も口にしていました。
留学先の専門学校の寮で生活している彼女は、ルームメイトも同じ中国人だそうですが、出身地が違うのとたまたま性格が合わないために、普段笑うことはほとんどなくなってしまっているのだとか。
私自身もいつも独りぼっちな生活で、そんな自分に対して神経がかなり過敏になっているために、TOKIOの番組とか『笑点』とか観る以外はふだん笑っていないことを常々感じています。
昨今の日本人からすれば「ふーん」と思うことなのかもしれませんが、中国人の彼女にとってはさぞかし寂しくて苦痛であったに違いありません。
練習場所のすぐ近くのマクドナルドで話をし、そこからすぐの寮まで送っていってあげましたが、
「今日は本当に嬉しい♪ 友達ができました(^-^)」
と笑顔で言う彼女。

そう。

「友達」

というか、

「朋友(pengyou)」

は、中華の血を引く人たちにとって、とっても大事。

それが日本人からみて「義理人情の押し付け合い」に見えても、
「友達なんだから頼まれてくれるよな」というプレッシャーがあっても、
結局のところ、良くも悪くも「人のつながり」を大切にすることの表れの一面であるとも言えるからかもしれません。
利害関係の押し付け合いが前面に出すぎると良くはありませんが、日本の治安悪化の一因が「間違った個人主義の台頭による人間関係の希薄化」にあるのでは?と推測される以上、「朋友(pengyou)」という言葉の持つ良い面を、“かつての人のつながりにもっとぬくもりのあった日本”を取り戻すために考え直しても良いのではないかなぁ?と、大げさに(?)勝手ながら思ってしまったのでありました。

まぁ、そこまでいくとちょっと表現は大仰になってしまうにしても。

ちょっと心を開いて仲良くなるだけで、日本人に対して抱いている寂しくて悲しい印象をちょっとでも払拭してくれるのならば、そして何よりもその人自身が寂しくなくなるのであれば。
それもまた小さいけれど立派な「国際交流」ではないのかな?
...などとえらそうに感じた夜でありました。

(もちろん、連絡先を交換した時に「私、自分から電話するの苦手やから」と念を押してはおきました。「友達になったのに、全然電話くれないじゃん」という誤解を与えたくないですから......もうすぐauに契約変更するからCメールできるようになるまで待っててね~! ってなもんで)





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2006年07月20日 11時57分46秒


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

カレンダー

バックナンバー

・2025年11月
・2025年10月
・2025年09月
・2025年08月
・2025年07月

コメント新着

コメントに書き込みはありません。

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: