
『 トライアルセットC 匂いの帝王のお気に入り(1.5ml×5種) 』より
■コンセプト
同じ重さの黄金より価値のある最高の沈香木・伽羅の香り。
その香りが一本の道筋となって香炉から立ち上るさまを、
女性の凛とした姿勢になぞらえています。
和室では、光のやわらかなほの明るさに立居振舞がより美しく映えます。
さらさらとした衣擦れを余韻として、
立ち去った後の静寂にその女性の面影を追う…
そうした日本の美意識をこの香りにこめました。
■香調:<ウッディ・オリエンタル>
辛・苦・甘・酸・鹹(しおからい)の五味を持つといわれる伽羅の香。
この五味のうち、一の辛味は肉桂(シナモン)・丁子(クローブ)のスパイシー、
苦味は可可阿(カカオ)、甘味を香草蘭(バニラ)でそれぞれ表現。
酸と鹹は、苦橙(ベルガモット)と樫の木の苔(オークモス)のシプレーを
わずかに使うことで陰翳を深めました。
これらの五味を白檀(サンダルウッド)や乳香(オリバナム)を
中心とするウッディでまとめあげ、
全体として優しさとあたたかさを醸し出すようさまざまな香料を調合。
伽羅の香りに象徴される和の世界観を表現しました。
トップ:ベルガモット、コリアンダー
ミドル:シナモン、クローブ、カカオ、バニラ
ラスト:オリバナム、サンダルウッド、アガーウッド
■感想:私の好み度<85>(世界香水ガイド★4→80)
ブランド名、そして調香師自身のお名前である『サトリ』
試香してきたパルファンサトリでは、一番重く、伝統的、オリエンタル。
オリエンタルの濃さとしてはライト。
西洋人が思い描くものでなく、日本人に馴染みのあるオリエンタル。
松栄堂が源氏香をコンセプトにしたお香を思い出した雅で華やかな香り。
パルファンサトリの作品説明は的確で、コンセプトも明記されていることで
その世界観とともに香りも想像しやすいものが多いですが
なかでも『サトリ』は文で思い浮かべ、嗅ぐことで奥深く知ることができます。
しかも、調香師が日本人、日本語で語られ日本人にはダイレクトに伝わり
さとりさんの表現に無駄な装飾がなく
(イメージで語る調香師は意図がわからないことがある)
この作品については私が語ることもなくほぼ同意だなぁというもの。
私の好みは、フローラル、フルーティ、グルマンと現代的な作品が好きで
・アルマーニ『コードファム』
・イプサ『 イプサオードパルファム 』
・クルジャン『バカラ540』
・資生堂『ばら園』
・ステラマッカートニー『ステラ』
・マークジェイコブス『マークジェイコブス』
・ロシャス『 マドモアゼルロシャス 』
といった感じでいわゆるオリエンタル系はありません。
そこに『サトリ』はガシっ!と心を鷲掴み。
初めての試香(サンプルボトルで点で肌につけた)では
オリエンタルの部分が強くでて香りの全てを把握できませんでしたが
スプレーボトルに詰め替えたところトップの広がりをつかめ良さを感じ取れました。
私のような好みで、オリエンタルの世界も広げたい人におすすめ。
■拡散性・持続性
拡散性はやや強めから強め、持続性はやや長めから長め。
程よい淡さで長時間繊細に香り続けます。
■季節
通年。
線香の香りが四季を通して生活に溶け込むように、この香りも。
■年齢
30代以降。女性向き。
オフィスでも可能ですが、20代ではちょっと渋いかも。
30代以降ではオフィス・オフでも似合い、
着物姿ならまるで焚き染めを施したよう(現代は着物のために香袋が安心)。
■リピートは?
私のオリエンタル部門、第一位として検討。

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