
【コンセプト】
パリ植物園の近くにあるサンベルナール河岸にあるティノロッシ庭園。
今日最初の来場者はカップルだ。
夜が深けるにつれストリートダンサー、ミュージシャンが増え熱気に包まれる。
銀色に輝く月に照らされたセーヌ川には行き交う遊覧船の光、そして音楽…
そんなシチュエーションになればリズムに酔いさまざまな出会いが生まれる。
運命の出逢いを遂げたように踊り狂う一組のカップルはやがてパリの街へ消えた。
二人の抱擁の残り香が朝の光に照らされシーツからそっと漂う『灰色の肉欲』。
【調香師】Mathilde Bijaoui/マチルデ ビジャウイ
・BDK『グリシャーネル エクストレ(2022)』
・ジョーマローン『ミルラ&トンカ(2016)』『ジャスミンサンバック&マリーゴールド(2018)』
【香調】
トップ:フィグ、紅茶、カルダモンエッセンス
ミドル:アイリスアブソリュート、バーボンベチバー
ラスト:インド産サンダルウッド、トンカビーンズアブソリュート
■感想:私の好み度<75>
<アンニュイでスモーキーなフィグと土っぽいパウダリーフローラル>
トップはまだ少し青いイチジクのミルキーな甘さ、
ミントっぽい爽快感を含むカルダモンの爽やかさ、
そして紅茶の渋みのある香り。
数分もしないうちに広がるアイリスの土っぽさを感じるパウダリーフローラルに
ここでも紅茶を思わせるけれどトンカビーンからか紅茶飴『純露』のような甘さをほんのり感じ始める。
サンダルウッドを感じるとこれまでのすべての香りが軽く燻され、
煙たさが目にしみるような酸味の刺激のようなスパイシーなスモーキーに傾き始める。
1時間ほど経てばその酸味の角がとれ日向の匂いを含んだ温もりのあるラスト。
ここからとてもバランスがよく美しい香り方が持続。
紅茶は苦味の強めのダージリンやウバのようなタイプ。
甘さやスパイスが混ざるとマサラチャイのようにも感じます。
まろやかな紅茶の表現、たとえば『人気の紅茶系香水』として挙げられる
・エリザベスアーデン『グリーンティー』
・ジェニファーロペス『スティル』
・ブルガリ『オパフメテヴェール』
といった雰囲気を求めていた場合は
「スパイス感が強くてよくわからない」「ウッディが強く紅茶じゃない」「メンズフレグランス?」
と好みから外れる可能性はかなり高いためおすすめしません。
フィグ、カルダモン、アイリス、が最後まできちんと存在するので
スモーキーも含めてそれらを長ーく楽しみたい方にはおすすめ。
コンセプトに照らし合わせてみると
日本人カップルではそこまでの愛の自由さ奔放さがなくピンとこないけれど
フランス人で想像すると燃え上がり気怠さがありノンシャランな関係で物語にぴったり。

■拡散性・持続性
拡散性は普通からやや強め、持続性はやや長め。
■液の色・ボトル
液の色は、ローズグレイ。
ボトル展開は100ml(160€)、10ml(42€)の2サイズ。
購入したのは『LA DÉCOUVERTE PARISIENNE/パリジャンコレクション』
下記3種類×各10ml(89€)
・ BOUQUET DE HONGRIE/ブーケ ドゥ オングリー (2016)
・ROUGE SMOKING/ルージュ スモーキング(2018)
・GRIS CHARNE/グリ シャーネル(2019)
円柱形のクリアボトル、黒キャップ。スプレー部分は固定され詰替不可。
サイズは約φ17×H125mm。フランス製。
■季節
春・秋。
■年齢
年齢は30代以降から。どちらかといえば女性向き。
オフィスでも可能。
ただし、香水に詳しくない人にはよく言えばややミステリアス、
雑に言えばおじさんっぽい匂いに感じられるかもしれません。
男性でも可能な香りですがフィグで比較すると
・BDK『グリシャーネル』やや軟派
・ディプティック『フィロシコス(1996)』物静かな好青年
・マークジェイコブス『マークジェイコブスメン(2002)』ダンディ。かな??
■似てるかも?
・ディプティック『フィロスコス(1996)』BDKより使いやすくクリアでよりフルーティ。
・マークジェイコブス『マークジェイコブスメン(2002)』の水っぽさ(ウォータリー?)を土っぽさに変え、
フィグ、カルダモン、トンカビーンのバランスは似ている。
■リピート
まあまぁ好きな香りですが10mlで満足できた香り。
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