Anne of Green Gables
生誕100周年、赤毛のアン≫
楽天ブックスより!
【トイレへ向かう男】
あれはたしか中学の2年だったか3年だったか・・・
これは当時、同級生だったスティーブン(仮名)の話。
「おいhat0、紙持ってへんか?ウンコしたいねん」
たしかこう聞かれた。学校のトイレには紙があったハズだから
部活の試合かなんかで出先での会話だったかもしれない。
小学校で男子がウンコをするという事は即死を意味する。
見つかったら最期、しばらくは 『ウンコマン』 的なアダ名が付く。
何より、女子に知られるのがイヤだった。
その点、女子は便器に大小の区別がないので
中で小をしようが大をしようが分からないので、うらやましかった。
絶対に学校でウンコは出来ない。そういうもんだった。
が
中学にもなると、その辺はみんな大人になるので
ウンコくらい平気。 「アカン、漏れる~」 とか叫びながら
トイレに駆け込んでいくヤツもいた。
そして話はスティーブンに戻る。
「え~っ!持ってないのぉ~、そぉかぁ~。だぁ~れも持ってないんよなぁ~」
と、訴えるような目で見られても持ってないんだからどうしようもない。
「アカン、も、 我慢できへんワ!」
ええ!も、我慢できへんて、、どないするん?
「ま、とりあえず行ってこっかなぁ~」
えっ!行くの?紙もないのに?何で拭くん?
「硬ウンコやったら紙、要らんやろ!」
ええっ!硬ウンコやったら紙要らんて・・アンタなぁ
ま、たぁしかに硬いウンコした時は拭いても紙になんにも付かへん時あるよ。
でも、稀やで。稀っていうか、年に何回かっていう頻度やと思うけど。
でも、コイツもそんな経験してたんや。俺だけかと思ってた。
っていうか、その経験をここで持ってくるか?
ひょっとしてコイツはこういう一大事に硬ウンコやったら
対処できるって思ってたんやろか?
凄いヤツやな。
「じゃぁ、行ってくるわ」
あ、オイ!硬いかどうか判らへんやないか!
「いや、俺には判るんや。これは硬い」
おぉ!そんなん判るんか?さすがやな。
でも、硬い後に軟らかいの出てくる時あるやんけ!
そんな事は百も承知や!と、言わんばかりに
振り向く事なく右手をそっと耳元まで上げ、応える彼。
なんだかとてもカッコよく見えた。まるで戦場へ向かう男の姿。
ただ紙も持たずにウンコしに行くだけやのに
その後、思惑通りの硬ウンコだったかどうかは記憶にない。
と言うよりスティーブンとの具体的な会話の記憶は
これしか残ってないのだから。
そんなスティーブンが今、何をしているのかと言うと・・・
あなたの旦那さんやお父さんかもしれないよ。
2008.06.01