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カテゴリ: 中国史系
 余りに腹立たしい事がネット上で有ったのだが、冷静になれるまでは書けない。そこで、それから派生した考えについて、ちょっと書いてみる。

 ネタ元は、陳舜臣先生の「曹操残夢」である。これの前作は「曹操─魏の曹一族」で、先生の三国志モノとしては第3弾に当たる(「小説十八史略」とかいれると、もう何度触れてるか判らん時代)。

 前作は かなり好きなのだが…贅沢な注文かもしれないが、「曹操にライバルとなる兄弟はいなかったの?」と言う疑問が沸いてしまい、残念ながら合格点は出せない(父が殺された時に末弟が出るだけだった…と記憶する)。

 さて、「~残夢」だが、これの疑問点は、「なぜソウヒは、蜀の呉攻めに乗じて呉を襲わなかったか?」である。もしここで そうなっていれば、呉は滅び、すぐに蜀も滅亡しただろう。実際、先生の筆では、魏の臣下は そう言う献策をしているし、彼らもソウヒが そう選択する事を信じていた。

 …が、実際には魏は呉を助けており、結果、魏が呉を下す事は出来なかった。「呉の降伏を受け入れなければ、今後、降伏する者が居なくなる」、と(後は遼東の公孫氏ぐらいしか残っていないのだが…)。

 それで、しばらくして「秘本 三国志」と「諸葛孔明」を読み直したのだが…孔明の北伐に関し、上記の疑問が解けたように思える。

 孔明の北伐は数回行われているが、その内、魏の孟達に内応を依頼した件が有る。彼は元々蜀漢の一員だったのだが、関羽の敗北に絡み、魏に身を投じた人物である。彼はソウヒに気に入られて出世したのだが、そのソウヒが死に、地位が危うくなった為、蜀の誘いに乗ったのだった。

 ここまで読んだ時、ソウヒが「今後、降伏する者が~」の意味が判った気がした。彼は、孟達のような美丈夫(?)の再出現を期待したのではなかろうか?

 禅譲を受けて漢を滅ぼした冷徹で現実的なソウヒであるが、この辺りに人間性を残していたのでは無いだろうか? この判断が、三国志時代の寿命を延ばした気がする。やはり、中世と言うのは、トップの意思が色濃く反映されるのだ、と思った。






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Last updated  2013.01.15 12:35:43
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